KILLER MIKE/R.A.P. Music (2012)
OUTKASTに見出だされ、現在は政治活動家や俳優の顔も持つアトランタの社会派MC、KILLER MIKEが2012年にリリースした5thアルバム。プロデュースは90年代のNYアングラシーンを牽引したCOMPANY FLOWのEL-P!この意外な組み合わせには驚きましたが、あのCOMPANY FLOWの混沌としたサウンドにサザン・フレイヴァを散りばめた快作に仕上がってます。大好きなEL-PのトラックにKILLER MIKEの豪腕ラップがマッチしていて、ホント痺れます!PUBLIC ENEMYでもお馴染みのFRED WESLEY AND THE J.B.'S/Blow Your Headを使ったアバンギャルドかつウルトラ・ドープなトラック上でBUN B、T.I.、TROUBLEとマイクを回す1. Big Beastでノックアウト確実!パーカッシブなビートにミステリアスなウワモノの2. Untitled、MALCOLM McLAREN/Hobo Scratchをアクセントに使いロッキッシュにハードに攻める3. Go!、もの悲しげだが、攻撃的にも感じる4. Southern Fried、THE B-BOYS/Two, Three, Break使いのドカスカ・ビートが80年代中期を思い出させる5. JoJo's Chillin、不穏なトラック上でレーガン政権での薬物政策などを批判する6. Reagan、トレイボン・マーティン射殺事件に語る7. Don't Die、PEを思い出すウネウネしたシンセが耳を惹く8. Ghetto Gospel、重量級ビートに不協和音を奏でるウワモノがドープなトラックにEL-Pもラップを披露する9. Butane (Champion's Anthem)、深く悲しげなトラックに女性コーラスも入る10. Anywhere But Here、近未来的だけど、暗く寂しげな11. Willie Burke Sherwood、ダークなSF的なトラックに早口ラップもカッコいい12. R.A.P. Musicと全曲お気に入り。トラップ全盛のヒップホップに食傷気味な人はぜひ聴いて欲しい!(2022/01/29)
