先週、バスに乗ってパサデナの美術館に行った。


パリの税務署で働き、40代で突然ジャングルの絵を描き始め、画家になったアンリ・ルソーの作品を見たいと思ったのだ=photo: courtesy of Norton Simon Museum.


素人目にも繊細で技巧的な絵とは言えないが、絵を描くことが好きでたまらず、木の葉1枚1枚にも愛情を注いで描いたように見える。


美術館では、他にも冬の荒海を描いたドイツの画家エミール・ノルデの作品や、インドの古代彫刻などにも強いインスピレーションを感じた。


よく引き寄せの法則と言うが、「引き寄せられ」の法則もあるのではないか。


その中にも、一目惚れのように直感的に引きつけられる場合と、いつまでも引きつけられる場合がある。


僕の場合、アメリカや日本酒がそうだったし、他にもフランス語やメキシコ、パン作り、心理学、虫やカメにも、気がつけば何十年も引き寄せられている。


神話学者のジョセフ・キャンベルは、

「Follow your bliss (引き寄せられるものを追いかけろ)」

と言った。


僕が引き寄せられるものは、どれも世の中の「成功」とは無縁だ。しかし、僕の無意識は、空虚な成功よりも、夢のあるルソーの絵、あんぱんや一杯の冷酒に惹きつけられる。


ジャングルに引き寄せられて描き続けたルソーの絵は、まだ見ぬ世界への入り口かもしれない。