日本酒の輸入ビジネスを昨年立ち上げた。


現在扱っているのは福島県二本松市で造っている「醸侍(ジョージ)」ブランド。ロサンゼルス、サンフランシスコ、マイアミの3都市で限定販売している。


レストランでの販売価格が1本100ドル程度するので、対象になる店はミシュランの星付き高級店やおまかせスタイルの店が多い。


レストランで採用される場合の鍵になるのが、①採用決定者のアポ取り、②テイスティング(試飲)だ。


アポ取りは、卸会社(ディストリビューター)の担当セールスに任せるしかないので、僕の仕事は、テイスティングの進行役になる。


テイスティングの順序は、①オープニング、②商品説明、③試飲、④クロージングの4ステップで詳細は次のとおり:


①オープニング: 「侍ファミリーの19代目が造る酒です」と、一言で興味を湧かせる。


②商品説明: 「ブラックは純米大吟醸でゴージャスな香りと味わい。ブルーは純米吟醸でキレの良さが特徴。飲み飽きしないお酒です」と、手短に説明する。


③試飲: ゆっくり時間をとって、求めている酒のタイプに合っているか吟味する。どんな酒質が客に好まれるか、店のメニューとのペアリング案などを聞きながら、採用に向けたシュミレーションに持っていく。


④クロージング: 価格を伝え、注文をもらう。


4 ステップといっても、① ②は手短に済ますので、③試飲が肝だ。ここでは、レストランの採用決定者が主役になり、僕はサポート役になる。


一流レストランのシェフやソムリエであれば、日本酒の良し悪しはほぼ確実にわかる。あとは、店での売りにつながる「杜氏は政府認定の“現代の名工”」「数量限定でアメリカ初出荷」など差別化できるストーリーを伝える。


商品力があり、価格帯がマッチしていれば、購入率は50%以上になるのではないか。


とはいえ、日本食レストランオーナーも中国系や韓国系、ユダヤ系やタイ系など、多彩になっている。業態も拡大している。


昨年から日本酒をベースにしたメキシカンレストラン向け酒カクテルの開発に取り組んでいる。日本酒のコンセプトを超えた新しいサービスや新商品の提案が、今後の勝敗を分けるだろう。