ロースクールの教授のほとんどは、50歳の僕から見ると年下だった。


最初は、デイビッドとかジョンなどとファーストネームで呼んでいたのだが、途中で行儀が悪いことに気がつき、プロフェッサー◯◯と呼ぶようになった。


ある日、ロースクールの教務課から、「教授とランチタイム」という案内メールが来た。契約法の教授がリストに入っていたので、申し込んだら当選した。


ロースクールの近くにあるカフェで、教授と5人の学生でランチをする。

「君はどんな仕事をしているの?」

「日本酒を輸入して、すし店に売っています」

「コールドサケ? どのすし屋で売っているの?」

「スタジオシティーのNozawaが、オススメですね」


他の学生には気の毒だが、45分間のランチで、法律の話題が全くなく、酒とすしの話しかしなかった。


「今度、日本酒のサンプル持っていきますよ」

「ありがとう。楽しみにしているよ」


僕の目論見は、カリフォルニア州の弁護士試験の受験に必要なLLMの24単位をさっさと終え、試験の準備に入ることだった。


だが、現実はそんなに甘くなかった…。


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