「Interview for your green card is finally announced (グリーンカード=アメリカ永住権=のインタビューがついに決まりました)」。
移民弁護士のトーマスから電話が来た。面接予定日は1か月後、場所は東京の米国大使館だ。
申請してから約4年が経っていた。アメリカ市民と結婚したり、特殊技術を持っている場合は優先されるが、僕の場合は「広告スペース編集員」での申請なので優先順位が最低だった。
申請当時は「1年8か月で取れる」と聞いていたので、倍以上かかったことになる。
トーマス弁護士からは、「申請中に結婚した場合は奥さんも一緒に永住権が取れる」と説明があった。「まさか、そんな事はないだろう」と笑って聞いていたが、3年目に大学の後輩と結婚したので、面接は2人で受けることになった。
米国大使館のロビーには、20人余りが椅子に腰掛け、面接を待っていた。多くはアメリカ人男性と日本人女性のカップルだ。
面接は、個室ではなく、銀行の窓口のような対面式で行われる。
僕の名前が呼ばれた。
アジア系の女性審査官は、表情を変えずに次々と質問して来る。
「アメリカには最初から永住目的で来たのか?」
「ノー。観光目的です」
「生活資金はどうしていたのか」
「トラベラーズチェックと現金です」
「それぞれ、いくら?」
「約1000ドルずつ」
「それでは、足りないでしょう?」
「日本のファミリーから現金を送ってもらっていました」
「では、証拠を持ってきなさい」
どんな証拠が必要なのか?
「Can I ask one question? (1つ質問していいですか?)」と聞くと、
「ノー」。
冷たい返事が返ってきた。
簡単にもらえると思っていた永住権。
やばい展開になってきた…。
(続く)
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