「The Worlds I See: Curiosity,  Exploration, and Discovery at the Dawn of AI (人工知能の夜明け: 好奇心、探検、そして発見)」(フェイフェイ・リ著)を読んでいる。


https://youtu.be/y8NtMZ7VGmU?si=tdX8nIT4kJdJ8bT7


著者のフェイフェイさんは、スタンフォード大学教授(コンピューターサイエンス)。15歳の時、中国から家族で渡米した。本書は、著者がアメリカで成長する姿と、AIが誕生し成長していく姿とが二重写しになっている。


北京の高校から、アメリカ・ニュージャージー州の高校に転入して1番驚いたのは、学生たちのカラフルな格好。そして生徒が教師と対等に意見を言い合うアメリカの授業風景だった。黙って先生の言うことを聞くだけの中国の授業と全く違う。フェイフェイさんは「アメリカのスタイルの方が、私には合っている」と直感した。


アメリカ文化や人生について教えてくれた高校の数学の先生が「生涯の恩師」だと言う。


学校が休みの日は、近所の中華レストランでアルバイトをし、大学・院時代はドライクリーニング店を営業しつつ博士号を取得した。


大学時代がちょうどAIの黎明期と重なり、開発にのめり込む。コンピューターにネットから抽出した2万カテゴリー、1千400万点の画像を読み込ませ、コンピューターの理解力を格段に向上させた「イメージネット」プロジェクトを主導し、AI開発に大きく貢献した。


AIの発達に伴い、「AIは人類の脅威になる」などと否定的な意見も増えているが、フェイフェイさんは“脅威論”の原因の1つはAI開発者の多くが白人男性に偏っているためではないかと思っている。「もっとAIに携わる女性とマイノリティーを増やしたい」と、啓蒙プロジェクトAI4ALLを立ち上げた。


ちなみにフェイフェイの中国語は「飛飛」。野鳥が好きな父親が名付けた。AIの世界に女性とマイノリティーと、人間的な視点を盛り込んでいって欲しい。


Photo courtesy of TED


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