伝統の酒米「雄町」を使った日本酒の好きな人たちのことを“オマチスト”というらしい。


ネットで検索すると、英文情報が出てくる。アメリカにもオマチストがいるようだ。それによると、雄町は酒米全体の5%とレアで、雄町の酒はコクがあり、食事と合う味わい。「ワインでいうとピノノワールに似ている」という。


歴史があってレア、というところが「趣味のよい」「エクスクルーシブ(選ばれた感じ)」な印象を与えるのではないか。日本では雄町の酒だけを集めたイベントも人気があるそうだ。


そういえば、村上春樹のファンのことをハルキストと呼ぶことは知っていたが、スバルの愛好家をスバリストと呼ぶとは最近まで知らなかった。自然発生的なファンの集まり、という面もあれば、特別感を演出してファンを囲い込むマーケティングの一面もありそうだ。


同時に、オマチストを自称する人たちには、ちょっと高級なクラブの会員になったような帰属意識がありそうだ。ひょっとしたら、これが新しいビジネスの手法なのかもしれない。


ただし、似た響きの言葉でも、違った印象になることがある。生産中止になったトヨタの Ist (メジャー過ぎた?)、トランプ前大統領支持者を指す“トランピスト”(保守過ぎ)。そういえばナルシストも決して印象は良くない。


ところで、五百万石の酒が好きな僕は「ゴヒャクマンゴキスト」とでも名乗ろうか。


Photo courtesy of True Sake 


https://shipfan.jp/


https://furikake-mania.com/