アメリカ人の32%がタトゥーを入れているらしい。民間調査会社ピューリサーチによると、タトゥーに対して寛容な職場が増えているのが一因。最近では連邦議会の上下両院ともタトゥーをした議員がいるという。
同調査によると、若い世代ほどタトゥーをしている割合が多い。65歳以上が13%なのに対し、50-64歳は25%、30-49歳は46%。18-29歳は41%だが、数年以内にタトゥーを入れたいという回答が2割近くあった。
中でも、若い女性のタトゥー比率が高く、18-29歳の女性は56%に上った。
一方、高学歴・高収入ほどタトゥー率が少なく、人種別では、アジア系が最低だった。
レストランでサーバーがタトゥーをしているのはよく見るが、最近ビザの申請で行った連邦政府のオフィス窓口の男性が、両腕の手首までタトゥーをしていたのには驚いた。
文字のタトゥーを入れる人の多くは、大事なメッセージやモットーを入れるようだ。知り合いのビールセールスマン(ヒスパニック系)は、襟足に「母」と漢字のタトゥーを入れている。「苦労させた母親を大事にしたい」と誓って入れたと言う。
人気の漢字タトゥーは、福、勇気、夢、愛、幸福、家族など。しかし、中には意味不明の漢字や、鏡に反転して映ったイメージを彫ってしまった失敗作もある。
ところで、アメリカ人はどうやって日本語のタトゥーを考えるのか。ネットを検索したら「漢字タトゥージェネレーター(出力機)」というサイトが複数あった。
気に入った文字を入れると、ゴシックや丸文字で横書き・縦書きのイメージを見せてくれる。しかし、かっこいい筆文字のPDFを入手するには、50ドル近くも払わなければならない。
タトゥー職人になるためには、プロの見習いとなって技術を習得し、州ライセンスを取らなければならない。一方で、タトゥーの原画を作るアーティストはセンスだけが勝負だ。
元手がいらず、世界中を相手にビジネスができるという意味では、IT業界に似ているかもしれない。
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