日本には「山田錦」「五百万石」「美山錦」など、酒造りに適した酒蔵好適米が100以上もあるという。粒が大きいので、外側を削っても大きな心白が残り、柔らかいのでよく溶けるのが特徴だ。一方で、粒が大きいので稲の穂が重く、育てるのに手間がかかり、それだけ価格も高い。


アメリカで使われる酒米の代表といえば「カルローズ」だろう。食用米として知られていて、僕も毎日食べている(十分うまい)。日本の短粒米より細長い中粒米か長粒米で、精米したときに残る心白がどうしても小さくなってしまう。また、日本の米に比べて水分が少ないため、割れやすかったり、蒸米にしたときに乾燥しやすかったりして使いにくい場合があるようだ。


ただし、大規模農業で作るアメリカのコメは日本の5分の1程度の価格で安い。しかも、最近はアメリカで栽培された山田錦なども流通しているようだ。


アメリカで「オーガニック酒」を表示する場合、アメリカ政府からオーガニック認証を受けたコメを使わなければならない。そのため、白鶴「オーガニック」などは、米国産オーガニック米を一旦日本に送り、できた酒をアメリカに送り返すという二重の手間をかけているようだ。


アメリカの主要な米生産地はカルフォルニア州とアーカンソー州。コメの場合、ぶどうと違って、原料の保管・移動がしやすいため、必ずしも生産地に酒工場を作らなければいけないわけではない。ニューヨークやロサンゼルスなど消費地に近いエリアに工場を作ったり、レストランと一体となったマイクロブルワリーも出てくるだろう。


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