僕がほぼ毎日通っているシニアカフェには、すしを食べたことがない人が多い。逆に、今の20代のアメリカ人ですしを食べたことがない人は、ほとんどいないだろう。
今28歳の長男が高校を卒業した時、友達と打ち上げに行ったのは近所のすし屋だったし、次男が高校生の時は、クラスの女の子(アメリカ人)が自分で作ってきたスパイシーツナロールを教室で売り、先生も買っていたという。
握りずしも人気があるが、アメリカでここまですしが広がったのは、すしのイメージを一変させたカルフォルニアロール、スパイシーツナロール、レインボーロールといった超人気ロールのおかげだろう。
日本酒の人気もじわじわと伸びているが、まだ僕の子供たちが興味を示すには至っていない。にごり酒やフレーバー酒など飲みやすい日本酒も出ているが、すしの世界のカリフォルニアロールに相当するような“酒のスーパースター”が出てこないと、本当の日本酒ブームは訪れないと思う。
残念ながら日本の蔵元から、そのアイディアが出てくるとは思えない。出てくるとしたらアメリカからだろう。ピーナツバター&ジャム酒とかミートボール酒とか、日本人が考えもつかない酒が出てくるのではないか。