アメリカで生まれ育った息子たちは時々面白い日本語を話す。


長男は、保育園に行くまでは、ほぼ完全な日本語環境で育ったので、日本語の会話は問題ない。ただし、漢字はあまり読めない。先日も「北朝鮮ってすごい国だね」と言うから「なんで?」と聞くと、「だって、国の名前が“挑戦“なんでしょ」。


アパートの外に見える並木道。「この木は日本ではサルスベリと言うんだよ」と説明すると、「へー、どんな実がなるの」。ブルーベリーやブラックベリーの仲間と思ったらしい。木がツルツルで、猿も滑るからサルスベリなのだと説明すると、ふざけた名前と思ったらしい。


次男の場合は、兄弟の会話がほとんど英語なので、英語がベースになっている。朝、学校に行くときに「Have a good day」と声をかけると「パパこそ」と答えてくれる。「You too」の直訳か。


クラスに男の子が何人いるかと聞くと「10個」。バイト先に他に若い子がいるかと聞くと「少女がいる」。女の子か。腹が減っているかと聞くと「ペロンペロン」。韓国語か?


とはいえ、ネイティブの兄弟2人で英語で話している時は、スピードが速くて僕も妻も全く入っていけない。僕が電話で、たどたどしい英語で何かの問い合わせをしているような時、不安な眼差しで見ている息子たち。何十年もアメリカに住んでるのに。息子たちの日本語を笑ってる場合じゃない。