(再録)安岡章太郎「歴史への感情旅行」(新潮社・1456円+税) | 野球少年のひとりごと

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(再録・2022.2.19既出)

昨夜、北京五輪のカーリング女子準決勝、日本スイス戦を見ていて、その試合後に風呂に入り最終のメールチェックなどをしたので、結局寝たのは1時30分頃で、今朝はゆっくり起き出したが昼食後も眠りに誘われる始末。日本代表ロコ・ソラーレの大活躍のお陰で、少しだけその作戦に詳しくなった気がするが、それは4年前の平昌五輪のときにも経験したことであるが現在ほとんど生きていない。それと、NHK中継における専門外のときの、高橋成美(フィギュアスケート、ペアが専門)のすっとぼけた解説が面白い。そのオリンピックも、午後4時半頃スタートの高木菜那、佐藤綾乃の出場するスピード・スケート女子のマススタートと、明朝ゲーム開始のカーリング女子決勝、日本イギリス戦を最後に終わる。今回はよく見たほうだと思う。オリンピック開けの月曜日くらいから本格的なウォーキングを始めるつもりである。コロナ禍のせいもあるが、冬の間ほぼ冬眠に近い生活を続けた結果体重も2キロほど増加していて、3月7日にある岸和田市民病院での血液検査(治療中の水疱性天疱瘡の、3カ月ごとの皮膚科受診の前に)がさてどうなることやら。(血糖値などすべてが良好の状態が1年以上続いているが)

 

本の話しである。安岡章太郎のエッセイ集から、「歴史への感情旅行」(新潮社・1456円+税)と「わたしの20世紀」(朝日新聞社・1800円+税)の2冊のことを。1995年刊行の「歴史への感情旅行」は、帯に「過去は不気味であると同時に何故かくも懐かしいのか」「幕末から昭和終焉まで、そして現代日本の光と影のなかに見えてくるもの…忘れえぬ風景、敬愛する作家たちを追悼しつつ書き綴った久々のエッセイ集!」とある。もう1冊の、「わたしの20世紀」は安岡79歳の1999年の刊行であるが「映画」に多くの頁が割かれている。曰わく「じつのところ私は、或る意味でこの二十世紀という時代を、大半、映画を通じて眺めてきたような趣があるのだ。」安岡がどのような映画に影響されたか大変興味がある。

 

「歴史への感情旅行」 目次より 書くことで得た生きる意欲/家庭について/なつかしき小径/民権と風土と人間と/ミルバの芸/そばくいの話/旅人の弁/事実と真実/矛盾が大切/川向こうの「どぜう」/島崎藤村と『夜明け前』/弱者と執念/あの頃の長い一日/百閒さんの「こだわり」/菊池寛と仇討/わが代父/河上さんと郷士/キンジニヤニヤの猫の声/隣の笑顔/今に生きる批評精神/他人をはばかる情愛の深さ/一盆の春色

 

「わたしの20世紀」 「罪と罰」も「戦争と平和」も「アンナ・カレーニナ」も、みんな原作よりも先に映画で知った。20世紀の大半を映画を通じて眺めてきたという著者が、映画にからめつつ20世紀を振り返る。『一冊の本』連載の単行本化。

 

写真は、東山丘陵運動公園の遊歩道で撮影する。