ナオミ・クライン「ショック・ドクトリン ㊤㊦」(岩波書店・各1650円+税) | 野球少年のひとりごと

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また、父・洋画家「仲村一男」の作品を毎日紹介しています。

孫娘たち(中1になる双子の)のうちのHが、帰宅するなり階下のリビングにいる(彼女たちの母親は買い物に出かけていて不在)おばあちゃん(わが女房)をつかまえて昂奮気味に(それこそ息せき切って)喋っているのが聞こえて來る。先日の期末テストの5教科の結果が判明して、合計476点とのこと。中で数学は100点、学年(5クラスで210人)で2人だけとのことで本人も自信をつけたことと思う。いっぽうTは悔しいを連発していて、5教科の合計が462点と中間テストに続いてHとは10点ほど差が付いた。それがたいへん悔しいようだ。でも、その悔しさを励みにしてくれればいいわけで、まあ先は長いが頑張りましょう。で、この点数ならどこの高校に行けるかと聞くので、475点以上なら三国丘か天王寺、450点以上なら岸和田と答えてやると、「Hは絶対三国丘には行かない」、なぜと聞くと「遠いから」とはTの答え。私は岸和田(地元ではいちばんの進学校)で充分だと思う、できれば同じ学校へふたり揃って進学して欲しいから。それにしても一般的にいって、かなり贅沢な話をしていると思う。

 

本の話である。今日もアマゾンから荷物があって開封すると、ナオミ・クライン「ショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義の正体を暴く) ㊤㊦」(岩波書店・各1650円+税)が現われる。

 

「ショック・ドクトリン ㊤」 衝撃の現代史、待望の文庫化 世界を席巻した新自由主義の暴威を克明に描く 衝撃のドキュメント、待望の文庫化!

 戦争、津波などの自然災害、政変などの惨事につけこみ、人々が茫然自失している間に過激な経済改革を断行する政策手法、ショック・ドクトリン。独裁政権下のチリ、ソ連崩壊後のロシア、天安門事件後の中国など、世界中を席巻した市場原理主義改革は何をもたらしたのか?綿密かつ豊富な取材に基づき、舌鋒鋭い筆致でその正体を暴き出す。

 ショック・ドクトリンというレンズを通すと、過去35年間の世界の動きもまるで違って見えてくる。この間に世界各地で起きた数々の忌まわしい人権侵害は、とかく非民主的政権による残虐行為だと片付けられてきたが、じつのところその裏には、自由市場の過激な「改革」を導入する地ならしのために一般大衆を恐怖に陥れようとする巧妙な意図が隠されていた。(「序章」より)

 

   

 

「ショック・ドクトリン ㊦」 新自由主義の正体を暴く! 大惨事につけこんだ「改革」は誰のためだったのか?未来を変えるために今読むべき本

 21世紀になっても、シカゴ学派の市場原理主義改革は止まらない。9.11後のアメリカのセキュリティ産業の隆盛、イラク復興の失敗、スマトラ沖地震後の再開発……。ショックに乗じた政策に、目覚めた人々はどのように抵抗したのか?ショック・ドクトリンというレンズを通して立ち現われる衝撃の現代史、待望の文庫化!

 ショック・ドクトリンの信奉者たちは、社会が破壊されるほどの大惨事ー洪水、戦争、テロリストの攻撃などーが発生したときにのみ、真っ白で巨大なキャンバスが手に入ると信じている。人々が精神的なよりどころも物理的な居場所も失って無防備な状態にあるそのときこそ、彼らにとって世界改変の作業に着手するチャンスなのである。(「序章」より)

 

   

 

フランスで描いた水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/