カート・ヴォネガット「パームサンデー(自伝的コラージュ)」(ハヤカワ文庫・980円+税) | 野球少年のひとりごと

野球少年のひとりごと

本のことを中心に、関西学生野球や高校野球のことをつぶやいています。
また、父・洋画家「仲村一男」の作品を毎日紹介しています。

一昨昨日、39度5分の発熱の後遺か今朝は昨日より体調が優れず、昼食後に寝室で1時間ほどの昼寝をする。何も予定がない(3年前に、地域の活動からすべて退き)ことをいいことに、このところは本を読むこと(望むところではあるが)とせいぜいこのブログを毎日続けるくらいを目標に、悠々自適(ノンベンダラリとも言えるが)に暮らしている。この歳(秋に78歳)になると、朝寝床から起き出してくる(生きている証拠だし)だけでも「儲けもの」であると考えている。尤も、昨年の6月に飼い始めた3匹の猫たちの寿命くらい(15~18年)は生きていたいものだが。猫たちのことは、女房のブログ「コーラスガールのひとりごと」でご確認ください。

 

本の話である。本箱の中から「自伝」にかかわる、カート・ヴォネガット「パームサンデー(自伝的コラージュ)」(ハヤカワ文庫・980円+税)、エリック・ホッファー「自伝(構想された真実)」(作品社・2200円+税)、田村隆一「自伝からはじまる70章(大切なことはすべて酒場から学んだ)」(詩の森文庫・980円+税)の3冊のことを。

 

カート・ヴォネガット「パームサンデー(自伝的コラージュ)」 エッセー集『ヴォネガット、大いに語る』に続き、手紙、短篇、講演原稿、書評、さらには、ヴォネガット家のルーツ、息子マークと作家ジャック・ケルアックとが対決したエピソード、自分の質問にみずから答える自己インタビュー、自作の成績表、核問題、敬愛する作家、わいせつ性についての話など…。さまざまな文章を著者自身が編纂し、あいだにつなぎのおしゃべりをはさんで、ある種の自伝とした第二のエッセー集。

 

   

 

エリック・ホッファー「自伝(構想された真実)」 感動のロングセラー!かくも波瀾に満ちた生涯があろうか 失明、孤独、自殺未遂、10年の放浪、そして波止場へ…。社会の最底辺に身を置きながら、独学によって思想を築き上げた<沖仲士の哲学者>が綴る情熱的な精神のドラマ。

 彼の人生そのものが、これほど数奇な人生があろうかと思わせるほど波乱に富んでいるが、それ以上に面白いのが、彼がいろんなところで出会った、数々の特異な社会的不適応者たちの語る自分の人生である。……その一つ一つが、まるで極上の短篇小説以上の仕上がりになっている。……文章の細部にいたるまで刺激的な本だ。(立花隆氏評)

 

   エリック・ホッファー自伝 構想された真実

 

田村隆一「自伝からはじまる70章」 大切なことはすべて酒場から学んだ 『どんな詩も中断にすぎない 詩は「完成」の放棄だ』「亡くなる寸前まで70回にわたって、自伝風に書きすすめられた連載エッセー。軽妙洒脱な筆致の内奥に、名声に奢らず、俗に流れず、最期まで妥協を許さない切り立つ詩を書きつづけてきた詩人の清冽な精神が透視できる。

 

   

 

スペイン、イタリー、フランスで描いた水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/