午前中、いつも野菜をいただくTさんが、たくさんのエンドウ(先日もいただいたばかり)とソラ豆を届けてくれる。書斎には通らず門前の立ち話で帰られる。エンドウは、引っ越しして来てから最初に友人となった西洋骨董商のWさんと、隣に住む次男のところとで三等分する。スーパーなどで販売しているものと較べて新鮮であり味にもはっきりとした差がある。女房、豆ご飯にするようだ。午後から、スカパーでの中継を楽しみにしていた関西学生野球連盟第6節第2回戦の母校と関学の試合は、5-3で母校の敗戦。これで最終節に近大戦を残すも優勝の可能性は消滅する。
本の話である。松山 厳の代表的な著作から、「肌寒き島国(「近代日本の夢」を歩く)」(朝日新聞社・2500円)と「20世紀の日本12 群衆(機械のなかの難民)」(読売新聞社・2000円)のことを。
「肌寒き島国(「近代日本の夢」を歩く)」 日本各地を巡ることにする。/目的もなく歩くわけではない。近代日本を支えてきた根のところを見たい、と思った。根のところとはなにか。石炭を掘り、魚を捕り、鉄を溶かし、田畑を耕し、そこからものを作り、組み立て、流通させた、人間の躰と自然と機械とがぶつかり、軋んだ百余年の現場である。/近代日本。と、とりあえず言葉を出しても、あまりに対象は大きすぎて手にあまる。しかしバブル景気と呼ばれた時代を思いだしてみると、手繰りよせる糸口があるのではないだろうか、と思う。(「旅のはじめに」より)
北海道・幾春別、奔別
北海道・花咲港
群馬・境町
北九州・八幡製鉄所
長野・木曽谷
東京・向島
沖縄・波照間島、糸満
秋田・大潟村
東京・築地市場
大阪・北浜
神戸・1995年2月
「20世紀の日本12 群衆(機械のなかの難民)」 第48回読売文学賞受賞 100年の群衆とともにあった「時代の哀しみ」を、巨大科学が人を「量」として支配する、非情の現代に問いかける。
フランスで描いた水彩によるスケッチから
「洋画家 仲村一男」のホームページ
http://www.nakamura-kazuo.jp/