草森紳一「フランク・ロイド・ライトの呪術空間」(フィルムアート社・2600円+税) | 野球少年のひとりごと

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午前中、女房は娘の運転する車で近所の河崎病院まで出かけ、整形外科を受診する。と言うのも、昨夜、階段で猫の相手をしていて踏み外し、踊り場付近で転倒(うつ伏せで)する。肘で受け止めたのか酷く内出血しているのと、首付近に違和感があって昨晩はほとんど眠れなかったこともあり頭痛気味。肘と首付近のレントゲンを受け両手の上げ下げなどの診察の結果、特別の異常はなく軽いむち打ち症の診断で、湿布薬を貰って帰ってくる。まあ、無事でよかった。私にもいえることだが、コロナ禍で出かけなくなって(普段の買い物も娘に任せていて)ウォーキングもこのところサボり勝ちだし、足腰の弱りが出ているかも知れない。

 

本の話である。建築にかかわる書物から、草森紳一「フランク・ロイド・ライトの呪術空間(有機建築の魔法の謎)」(フィルムアート社・2600円+税)と、独特の著作家である草森紳一の著作からこちらもたいへん独特な、「夢の展翅」(青土社・2600円+税)の2冊のことを。

 

「フランク・ロイド・ライトの呪術空間(有機建築の魔法の謎)」 「建築と「人間」をめぐる幻視の旅 ライトの有機建築(オーガニック・アーキテクチャ)に秘められた<謎>を解き明かす!稀代の“天才雑文家”草森紳一の<見立て>が冴え渡る、摩訶不思議な建築論!(写真・大倉舜二)
 ライトの建築は、不断に見直され、不断に見棄てられる運命にある。それは、生命としての人間の根っこをライトはあけっぴろげなまでのしつこさで、ひっつかまえているからだ。時代の流れに見合った新しい様式の登場で、しぶしぶライトは退場するが、すぐにまた顔をだしてくる。新傾向が、たちまち息詰まって、くたびれ、あきられてしまうからである。ゲーテの『ファウスト』の言葉でいえば、「わたしたちが霊のことばをささやくと、あなたが来て、そのとおりのものを見せてくれる」のがライトの建築である。(本書より)

 

   

 

「夢の展翅」 草森流「史記」最後の連載完結 夭折の詩人 戦国の美女 隠遁する奇人…蝶を追い翅を留めるように蒐集した自らの夢を、中国史上の文人・政治家の夢の数かずと並べ玩味し、夢と記憶、書物と歴史、そして人間精神そのものの不思議さの神髄に迫る。ライフワークである唐代の鬼才・李賀の夢の詩を中心に展開する草森宇宙の到達点。(画・村上洋介)

 

   

 

フランスで描いた水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/