スティーヴン・キング「ビリー・サマーズ ㊤㊦」(文藝春秋・各2700円+税) | 野球少年のひとりごと

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また、父・洋画家「仲村一男」の作品を毎日紹介しています。

3日がかりで書斎の本を整理し、読了のものはパッキンに積めて裏庭に設えた専用の倉庫(読了のもの1万冊ほどと、父の大きな油絵作品を20枚収納)に運び込む。合計7パッキンで、約400冊を片付けることが出来た。すべてを片付けるにはもう少し時間が掛るが改めてとしたい。序でに、しばらく放置の倉庫と温水器の上に設置の防犯灯の電池を入れ替える。これで裏庭に人が忍び込んだときは照らし出してくれる。後は、玄関側の庭の防犯灯でこちらはベランダに2箇所設置しているので、近々に電池の入れ替えをしたいと考えている。

 

本の話である。今日アマゾンから届いたのは今月の新刊で、スティーヴン・キング「ビリー・サマーズ ㊤㊦」(文藝春秋・各2700円+税)の2冊である。スティーヴン・キングは海外作家のなかでも最も好きな一人で、新刊も欠かさず購入している。尤も、未読の作品も溜まりつつあって十数冊あるかも知れない。いつか集中的に読もうかなと考えている。

 

「ビリー・サマーズ ㊤」 書評家・大矢博子氏 感涙!「すべてのページが面白い」”ご近所づきあいして、自伝書いて、人を殺して、助けて、私を昂奮させて泣かせて……なんだこいつ、殺し屋史上最高にかっこいいぞ、もうビリーを好きにならずにいられない。“

 作家デビュー50周年記念出版!!

 最後の仕事に臨む殺し屋ビリー。その偽装身分は……小説家!?

 狙いは決して外さない敏腕の殺し屋、ビリー・サマーズ。依頼人たちには、銃撃しか能がないちょっと抜けた男を装っているが、真の顔はエミール・ゾラを愛読する思慮深い人間であり、標的が悪人である殺ししか請け負わない。/そんなビリーが、引退を決意して「最後の仕事」を受けた。収監されているターゲットを狙撃するには、やつが裁判所へ移送される一瞬を待つしかない。狙撃地点となる街に潜伏するための偽装身分は、なんと小説家。街に溶け込むべくご近所づきあいをし、事務所に通ってパソコンに向ううち、ビリーは本当に小説を書き始めてしまう。/だが、この仕事は何かがおかしい……。ビリーは安全策として、依頼人にも知られぬようにさらに別の身分を用意し、奇妙な三重生活をはじめた。そしてついに、運命の日が訪れる。

 

   

 

「ビリー・サマーズ ㊦」 書評家・池上冬樹氏驚倒!「犯罪小説にして教養小説だ」“殺し屋小説であり、人生探究小説であり、小説とは何かを探る小説でもある。キングらしい濃密な細部が、怪異抜きで、人生の予想外の出来事の連続と喪失を語り、本当の自分とは何なのかを見出す。スリリングな犯罪小説であり、優れた教養小説だ。“

 身を隠すビリーのもとに転がり込んだアリス。そして殺しの真の目的と黒幕とは……!?

 狙撃を実行したが結局、警察からも依頼人たちからも身を隠す羽目になったビリー。しかもたまたま、潜伏する家に転がり込んできた若い女性アリスを助けることになってしまった。/いったい何が起きているのか。依頼人が何を狙っていたのか……。ビリーは殺しの仕事の真相に近づくべく、策を練りはじめる。しかし、追い出すに追い出せないままのアリスをどうすればいいのか。執筆途中の小説も気にかかる。物語は急展開から加速して、ビリーの運命は思わぬ方向に動き出す!/事件の真の目的と黒幕とは!?先読み不能な展開の末に、キング史上最も美しい名場面が……。殺し屋史上最高にカッコいい男の罪と罰、贖罪と復讐。そして物語を読むことと紡ぐことへの愛。巨匠がついに生み出した最高のクライム・ノヴェルに、震撼せよ。

 

   

 

1974年に『キャリー』でデビューした恐怖の帝王キングは、2014年に作家生活50周年を迎えました。2010年代以降、エンタメ路線に回帰してから『アンダー・ザ・ドーム』、『11/22/63』、『ミスター・メルセデス』、前作『異能機関』と傑作を連発、現在進行形の黄金期にあります。そして本作『ビリー・サマーズ』は、クライム・ノヴェルへの愛着を常に語ってきたキングがついに生み出した、最高の犯罪小説なのです。「殺し屋最後のひと仕事」という定番の設定に、『ミザリー』を彷彿させる作中作、得意のスモールタウンや子どもの描写といった遊びや技巧が加わり、予測不能な展開の末に、涙なくしては読めぬ、キング史上最も美しいクライマックスへ……。50周年を寿ぐ、帝王のまったく新たな傑作を堪能ください。

 

 

フランスで描いた水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/