白井聡「国体論(菊と星条旗)」(集英社新書・940円+税) | 野球少年のひとりごと

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3連休の初日であるが、午前中は雨でしかもこの数日ではいちばん寒い(正午で6度)。娘の連合いは早朝から車で出かけ、神戸市山手のゴルフ場でプレイを楽しんでいるようであるが、現地の天候はいかがだったのか。ゴルフは私が勤めた会社でも、特に営業関係では必須のように見られていたが、結局やらずじまいだった。車の運転をしないことと、休日くらいは会社に影響なく自由に過したかったことが大きい。ただ、30代の広告代理店に勤めていた頃は会社の野球部(軟式)の監督を頼まれたこともあって、年に20数試合をこなすために出かけるのは苦にならなかった。部員みなが若かったので、仕事を離れて大いに楽しめたところがある。部員のうち半分くらいが高校野球経験者でわりと強かったのと、春には二色浜(貝塚市)でスプリング・キャンプを張ったり、年末の納会では打撃各部門などの表彰をしたりで、広告代理店らしく遊び心も本格的であったことによる。40数年前の楽しい思い出ではある。

 

本の話である。昨日に続き白井聡のもので、「国体論(菊と星条旗)」(集英社新書・940円+税)、『武器としての「資本論」』(東洋経済新報社・1600円+税)、「永続敗戦論」(太田出版・1700円+税)の3冊のことを。刊行年は、2018年、2020年、2013年。

 

「国体論(菊と星条旗)」 天皇とアメリカー。誰も書かなかった日本の深層! 『永続敗戦論』を凌ぐ名著誕生!

 明治維新から現在に至るまで、日本社会の基軸となってきたものは「国体」であるー。/象徴天皇性の現代社会で「国体」?それは死語ではないのか?否、「国体」は戦後もこの国を強く規定している。1945年8月、大日本帝国は「国体護持」を唯一の条件として敗戦を受け容れた。ただし、その内実は激変した。「戦後の国体」とは、天皇性というピラミッドの頂点に、アメリカを鎮座させたものだ。/なぜ、かくも奇妙な「国体」が生まれたのか。「戦後の国体」は、われわれをどこに導くのか。『永続敗戦論』の白井聡による、衝撃作!

 菊と星条旗の嵌入(かんにゅう)という絶望から、希望を生み出す知性に感嘆。爽快な論考!(内田樹)

 『永続敗戦論』を凌駕する、緻密な分析、大胆な結論。平成最後の名著。(水野和夫)

 鋭利な分析軸によって切り拓かれた「国体論」の新地平!対米従属からこそ見える近代日本の深層がここに。(島薗進)

 「戦後の国体」という、斬新な視点に唸った。現代の危機の本質を明確にする、優れた一冊。(保阪正康)

 

   

 

『武器としての「資本論」』 資本主義を内面化した人生から脱却するための思考法

 なぜ格差社会が生まれるのか/なぜ上司がイヤな態度をとるのか/なぜ自己啓発書を何冊読んでも救われないのか

 実は私たちが気づかないうちに、金持ち階級、資本家階級はずっと階級闘争を、いわば黙って闘ってきたのです。それに対して労働者階級の側は「階級闘争なんてもう古い。そんなものはもう終わった」という言辞に騙され、ボーッとしているうちに、一方的にやられっぱなしになってしまったというわけです。(第11講より)

 ベストセラー『永続敗戦論』『国体論』著者によるまったく新しい「資本論」入門! なぜ毎日、満員電車で押しつぶされながら会社に行かなければならないのか/なぜ人生がつまらないのか/なぜ東京都民は「さみしさ」をかみしめるべきなのかetc 私たちが直面する疑問に答える

 超重要キー概念

 「商品」「包摂」「剰余価値」「本源的蓄積」「階級闘争」から学ぶ 

 

   

 

「永続敗戦論」  戦後日本の核心 各種メディアで絶賛!!必読の日本論。

 いまの政治をめぐる言説、特に日米、日中、日韓、日露関係をめぐる外交にかかわる言説の本質的な欺瞞性を、若い世代もちゃんと感じ取ってくれていると知ってほっとしました。-内田樹

 日本の未来は捨てたものでない。「日米従属」と「無責任」極まりない日本の支配層を厳しく問う学者が育っていた。-孫崎 享

 読んだあと、顔面に強烈なパンチを見舞われ、あっけなくマットに仰向けに倒れこむ心境になった。こんな読後感は初めてだ。-水野和夫

 

   

 

「イタリア」&「フランス」で描いた水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/