長谷川伸「日本敵(かたき)討ち異相」(角川文庫・920円+税) | 野球少年のひとりごと

野球少年のひとりごと

本のことを中心に、関西学生野球や高校野球のことをつぶやいています。
また、父・洋画家「仲村一男」の作品を毎日紹介しています。

一昨日は4月も上旬の温かさで、岸和田市民病院からの帰途、陽気に誘われて南海岸和田駅までの30分ほどを歩いたが、ウールのセーターにウィンドブレーカーを重ね着したことが失敗で、ベースボール・キャップのなかも含めて汗だくになってしまった。それが一転して昨日も今日も少し寒いくらい(午後3時で9度)で、書斎では遠赤外カーボン・ヒーターを入れて凌いでいる。今夜から明日早朝にかけては3度まで下がるようで、朝方、3匹の猫たち(メラ、ロク、グレイの一昨日で1歳の誕生日を迎えた、わが家にやって来て8カ月半の雄の兄弟。他に、15歳半になる先住猫チビ=小型の雌がいる)に餌をやるための起床も、少し厚着をしておく必要がある。猫たちのことは、女房のブログ「コーラスガールのひとりごと」でご確認ください。

 

本の話である。このところ長谷川伸のものを集中的に読んでいるが、読了の「瞼の母(長谷川伸傑作選)」(国書刊行会・1900円+税)も、今朝から読み始めた「股旅新八景(長谷川伸傑作選)」(国書刊行会・2000円+税)も、抜群のそれこそ主人公に同化してしまうほどの面白さである。続けて読もうと考えてアマゾンに注文した、「日本敵(かたき)討ち異相」(角川文庫・920円+税)、「日本敵(かたき)討ち集成」(角川文庫・720円+税)が届いた。しばらくは「股旅もの」にどっぷり浸かりそうである。

 

「日本敵(かたき)討ち異相」 享保9(1724)年、備中玉島の近く船尾村で、浅野平右衛門の末弟で茂七郎という若者の死体が見つかった。犯人は商家上成屋の倅、与一だという。やがて与一は自首し、公事方の調べの上、処刑された。だが数年後、江戸に下っていた長弟の安左衛門に驚愕の手紙が届く。与一と思われた死体は替え玉で、高野山で僧として生きているというのだ……。(「燈籠堂の僧」)日本の敵討ちに美学を見出した著者、最晩年の代表傑作!

 

   

 

「日本敵(かたき)討ち集成」 <日本の敵討ちは単なる報復ならず、独自の“格”を遂に備えるに至った>(序文より)神武天皇、源頼朝、曾我兄弟、渡部数馬、荒木又右衛門、石井源蔵・半蔵、大石内蔵助……。日本の歴史上の敵討ちを、膨大な資料を繙き、丹念に書き起こした未発表草稿370余篇。その中から、弟子だった伊東昌輝が代表的な敵討ち27篇を厳選。股旅物で日本人の心を打ち、後の作家に多大な影響を与えた時代小説の巨星、50年ぶりの幻の新作!

 

   

 

「イタリア」で描いた水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/