山折哲雄「親鸞をよむ」(岩波新書・700円+税) | 野球少年のひとりごと

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3匹の猫たち(メラ、ロク、グレイの生後11カ月半、わが家にやって来て8カ月の雄の兄弟。他に、15歳半になる先住猫チビ=小型の雌がいる)を飼い始めてからの日課となっている、2階の書斎(14帖)を含む3つの洋室(6帖と8帖)のモップかけをしてから一日が始まるが、今日は午前中をゆっくり過してしまったので昼食後にモップかけをしそれから朝刊を読む。その後、昨日から読み始めた、谷沢永一「嫉妬の正体」(ビジネス社・1600円+税)に取りかかる。本書はあらためて紹介するとして、これがなかなか面白い。猫たちのことは、女房のブログ「コーラスガールのひとりごと」でご確認ください。

 

昨日に続き、山折哲雄の著作で、「親鸞をよむ」(岩波新書・700円+税)、「親鸞の浄土」(アートディズ・1600円+税)、梅原猛との共著で「宗教の自殺(日本人の新しい信仰を求めて)」(PHP研究所・971円+税)の3冊のことを。

 

「親鸞をよむ」 頭で「読む」のではなく からだで「読む」 旅と日常生活、妻との交感を手がかりに、その思索と苦闘に迫る

 今、あらためて親鸞をよむ。頭で「読む」のではなく、からだで「よむ」。それは、描かれたその面がまえから、残された筆跡、歩いた道筋から、そして主著『教行信証』や<和讃>の言葉から親鸞の息づかいを感じとり、その苦悩にふれる営みである。加えて妻・恵心尼の自筆文書を新たな視角で読み解き、親鸞九十年の生涯の到達点に迫る。

 本書の叙述の流れははじめから、親鸞のテキストや伝記を中心にする体系的な記述とは異質なものになっている。むしろそういう世界からいかにして脱出するか、そのような読み方からいかにして足を洗って親鸞その人と対面するか、ー本書の叙述は、そのように考えて試行錯誤をくり返してきたわたし自身の思考実験のあとなのである。(序章より)

 

   

 

「親鸞の浄土」 独創的視点から親鸞の人間像とその浄土思想に新たな光をあてた書。著者による親鸞解釈の集大成!!

 親鸞は晩年になって、自分の最期をどのような形で迎えようと考えていたのだろうか。かれの起伏に富む人生の跡は、もしかするとその浄土観の変遷の中にこそ鮮やかな形でしみ出ているのではないか、といつしか思索するようになっていたのである。いささか理屈っぽくいえば、西方十万億土浄土、海上浄土、そして山中浄土というトライアングルをめぐって展開していったと思われる親鸞における生と死の問題、といってもいいだろう。本書を構想する上で、いつも念頭にあった主題である。(著者「あとがき」より)

 

   

 

山折哲雄×梅原猛「宗教の自殺(日本人の新しい信仰を求めて)」 癒されぬ魂の救済は可能か。「オウム事件」の深い闇に哲学の光をあて、神なき時代を生き抜く、人間復興の書。宗教の歴史や倫理観の問題もとり上げながら、日本人の宗教について考える。

 

   

 

「イタリア」で描いた水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/