(再録)小熊英二「社会を変えるには」(講談社現代新書・1300円+税) | 野球少年のひとりごと

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(再録・2021.10.29既出)

午後から2時間ほど庭に出て玄関横のオリーブの枝を払う。脚立に乗り髙枝鋏で刈り取って行くのだが、今後何年も脚立に乗っての作業は無理と思うのでかなりの部分を払った。刈り取ったものを剪定鋏で小分けしゴミ袋に収納する。昨日今日で2袋、このところは毎回(週に2度あるゴミ収集日に)生活ゴミと一緒に枝葉のゴミ袋が1つか2つある。そのゴミ出し、女房の体調が優れなくて(三半規管の耳石の影響で目眩がする)3回連続でわたしが出しているが、来週くらいから元に戻るかと思っていると午後から美容院に出かけ(それくらいに回復していた)た女房、洗髪時に目眩を起こし、帰宅後も酷い目眩がして床に伏している。医師に言わせると病気ではないので、耳石が排出されるか自然に溶けるまで待つしかないようだ。平均的には2週間くらいで直るようだが、女房の場合もう少し掛かるかもしれない。

 

本の話である。衆議院議員選挙を目前に控えてもう少し政治(あるいは社会)関連のもので、小熊英二「社会を変えるには」(講談社現代新書・1300円+税)のことを。民主主義や社会運動について、いま最も信頼のおける論者である小熊の、帯によると「広く、深く、「デモをする社会の」可能性を探った本。高橋源一郎(朝日新聞「論壇時評」より)」また、「新書大賞2013 第1位」とも。2012年の刊行であるが、9年が経って政治的状況も社会もむしろ酷くなっている現在、あらためて本書の価値とも言うべきものが再確認できるかも知れない。

 

小熊英二「社会を変えるには」 いま日本でおきていることがどういうことなのか。社会を変えるというのはどういうことなのか。歴史的、社会構造的、あるいは思想的に考えてみようかというのが、本書の全体の趣旨です。/まず第1章で、日本社会の現状をつかみます。そのなかで、2011年に社会運動のテーマとして浮上した原発というものが、日本社会でどういう位置にあるかを考えます。/第2章では、社会の変化につれて、社会運動がどう変わってきたかを述べます。第3章では、それをふまえて、戦後日本の社会運動の歴史を描き、現代を位置づけます。/第4章から第6章は、そもそも民主主義とはなにか、代表を選ぶとはどういうことなのか、それがどう行き詰まっているのか、を考えます。第4章では古代ギリシャ思想、第5章では近代政治哲学、第6章では現代思想の、それぞれ一部をあつかいます。回り道のようですが、「投票をして議員を選ぶこと」だけが社会を変えることなのか、という問題を考えるうえでは、ここまでさかのぼって考えて、発想を広げる必要があります。意外と読んでみればおもしろいと思います。/第7章では、第1章から第6章までの内容をふまえて、もう一度現代日本に戻ります。社会運動をやるうえで参考になりそうな理論も、ざっと解説します。/第4章から第6章までは、独立して読むこともできます。そもそも民主主義ってなんだ、とかいうことに関心のある人は、そこからながめてもいいでしょう。/よかったら読んでみてください。(―「はじめに」より)

(目次) 第1章 日本社会はいまどこにいるのか

     第2章 社会運動の変遷

     第3章 戦後日本の社会運動

     第4章 民主主義とは

     第5章 近代自由主義とその限界

     第6章 異なるあり方への思索

     第7章 社会を変えるには

 

 

写真は、貝塚港で撮影する。