猿渡由紀「ウディ・アレン追放」(文藝春秋・1760円+税) | 野球少年のひとりごと

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また、父・洋画家「仲村一男」の作品を毎日紹介しています。

年明けからいちばん寒い(午前9時で4度)と感じる今朝、猫たち(メラ、ロク、グレイの生後10カ月半、わが家にやって来て7カ月の雄と15歳半になる雌猫チビ)に午前3時、8時と2度餌をやった後は、少し遅寝をしてしまう。昨夜はじめて、3カ月ほど分離して生活させてきたメラ、ロク、グレイ(去勢手術前後から凶暴になったメラが他の2匹を襲うために)を一日、書斎への出入りを自由にさせてみた。いちばん心配していた夜間も3匹がわりと接近した場所で寝たようであるが、朝まで何事も起らなかった。メラが少しずつ温和になりつつあることもあり、それがわかる他の2匹も恐れることなく近寄っているようであるし、餌も一緒に食べ始めた。今も、書斎の来客用の椅子に敷いた毛布の上でロクとグレイが、メラは外の景色が見えるベランダ側の本箱の上で昼寝している。ようやく元通りの仲の良い兄弟に戻れたようである。これで一日中どの部屋のドアも解放しておくことができる。猫たちの様子は、女房のブログ「コーラスガールのひとりごと」でご確認ください。

 

本の話である。映画関係の本で、猿渡由紀「ウディ・アレン追放」(文藝春秋・1760円+税)と丸山俊一+NHK「世界サブカルチャー史」制作班「アメリカ流転の1950-2010s(映画から読む超大国の欲望)」(祥伝社・2200円)の2冊のことを。まず、猿渡由紀「ウディ・アレン追放」である。ウディ・アレンの映画は嫌いではない(わりと好悪の分かれる俳優であると思うが)。彼が、性的虐待疑惑でハリウッドを追放されるという報道にびっくりしたところがある。その辺のことが詳しく描かれているようである本書、とにかく読んでみようと考えている。もう1冊の、丸山俊一+NHK「世界サブカルチャー史」制作班「アメリカ流転の1950-2010s(映画から読む超大国の欲望)」は、帯に「理想、喪失、そして分断アメリカは、どこへ行こうとしているのか?「偉大なる」実験国家の光と影」とある。アメリカ文化史のなかでも、最大のそして特長的なメディアである「映画」を巡って知るアメリカ文化史、たいへん刺激的ではある。本書をきっかけにその辺のところ(映画やアメリカ文化史)の本も紹介して行けたらと考える。

 

「ウディ・アレン追放」 全米を騒然とさせた一大スキャンダル! ミア・ファローが告白した養女への性的虐待疑惑が、#Me Too運動を切り拓いた実子ローナンによって再燃。新作はお蔵入りし、ついに映画界を追われるまでの闘争劇

 強烈な憎しみと愛がつなぐセレブリティ家族の闘争 在米30年、ハリウッドを見続けた著者が「ウディ・アレンは性犯罪者なのか」に公正な視点で迫る!

□ダイアン・キートンとの交際

□ミア・ファローと擬似的家族生活

□恋人の娘と禁断の愛

□養女への性的虐待事件

□泥沼の法廷闘争

□#Me Too運動からハリウッドを干されて

 

   

 

丸山俊一+NHK「世界サブカルチャー史」制作班「アメリカ流転の1950-2010s(映画から読む超大国の欲望)」

 欲望の正体を求めて。想像力の旅が始まるー。

 『世界サブカルチャー史』2冊目となる本書では、戦後50年代から2010年代まで、アメリカの変化を、映画のスクリーンから、時代を彩った事件などから大衆の欲望の形を読み取り、その時代を呼吸した人々の息づかいを感じ取ることを試みる。ポップ、サブ、社会の空気の変遷の物語、その変化を促すものの正体を捕まえようとする試論だ。本書では、5人の異才の証言、考察をお届けする。「超大国」のもう一つの姿が、あなたの中に、浮かび上がることと思う。(「はじめに」より)

揺れるアメリカ 戦後75年の軌跡

第1章 理想の50s 『赤い河』『ローマの休日』『暴力教室』『理由なき反抗』

第2章 闘争の60s 『アラバマ物語』『ティファニーで朝食を』『俺たちに明日はない』

第3章 幻想の70s 『イージー・ライダー』『タクシー・ドライバー』『スター・ウォー

           ズ』

第4章 葛藤の80s 『普通の人々』『愛と青春の旅だち』『トップガン』『タッカー』

第5章 喪失の90s 『フォレスト・ガンプ』『ミッション:インポッシブル』『トウルーマ

           ン・ショー』

第6章 不信の2000s 『ブラックホーク・ダウン』『ミリオンダラー・ベイビー』『ブロ

             ークバック・マウンテン』

第7章 分断の10s 『アメリカン・スナイパー』『パターソン』『ジョーカー』

最終章 「理想」が「分断」に反転する逆説への処方箋 丸山俊一

 

   

 

「フランス」で描いた色鉛筆と水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/