(再録)朝日新聞取材班「自壊する官邸(「一強」の落とし穴)」(朝日新書・750円+税) | 野球少年のひとりごと

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本のことを中心に、関西学生野球や高校野球のことをつぶやいています。
また、父・洋画家「仲村一男」の作品を毎日紹介しています。

(再録・2021.9.22既出)

今日は父の祥月命日で、1982年に亡くなっているので39年目となる。前日に、定期的に診て貰っている近所の内科とその後にこちらは毎日通っている喫茶店の帰り道に気分が悪くなり、家に着くなり玄関で倒れ急いで医師を呼ぶも大事に至らず、翌日にかけてそのまま床に伏せっていた。11月に36歳になるわたしは、当時、実家の隣のマンションで女房と三人の子供と暮らしていたが、気になるので会社に出かける前に家に立ち寄り母親に様子を確かめた(会社を休もうかと)が、大丈夫とのことなので出社した。午前中に、大阪市上六にある兄弟会社で打ち合わせをしている最中に、女房から父が亡くなったとの電話が入り急いで帰宅した。玄関を入ると線香の匂いがしていて、安置されている寝室ではじめて父と対面したときに思わず号泣した。その後(通夜、葬儀を通じ)喪主の務めを果すことに一杯で、1回も涙を流すことはなかった。通夜葬儀とも自宅で行ったが、両日とも600人を超す弔問客で特に当時の原岸和田市長は、葬儀の間中いてくださった。葬儀を手伝ってくれた近所のひとも、これほど大きな葬儀は久し振りだし参列者の顔ぶれを見ても岸和田のすべての有力者が集まった感じで、凄いことだと話してくれた。市長をはじめ市の主立った幹部、市会議員、泉州銀行の頭取をはじめとする役員連中、医師、その他にも父の後援者であった地元有数の金持ちたち。父が岸和田の人から敬愛されていたことが分かり大変嬉しかったが、このように早く(71歳)亡くなったことを中々受け入れがたくて、女房に「いつ死んでもいいような気がする」と言って、後年叱られたことがある。父の35歳のときの子供であるが、友人たちと比べて父が随分年取っている気がして、長男であることも作用したが、いつも父の傍にいなくてはと考え、大学を出て就職先を決めるときも大阪が本社であることをいちばんの条件にした。幸い一度も転勤することもなく(4つ勤めたどの会社でも本社勤務で)サラリーマン生活を終えることができたが、晩年の父が強く望んだわたしたち夫婦一家との同居を叶えることができなかったことは、しばらく悔いとして残った。勿論、父の葬儀を終えてからは母をひとりにするわけにゆかず、一家をあげて引越しし同居しはじめたわけだが。そのようなことを思い出す、父の祥月命日である。

 

本の話である。今日アマゾンから届いたのは、朝日新聞取材班「自壊する官邸(「一強」の落とし穴)」(朝日新書・750円+税)である。安部、菅と続くとんでもない政権で、多くの大切なことが失われたと思う。特に、コロナ禍とはいえ安部、菅官邸の無為無策ぶりは目に余るところがあった。本書の帯に「政治の中枢で何が起きているのか? 萎縮と忖度の果てに待ち受けるものとは? 現役官僚らの肉声で綴る圧巻ノンフィクション」とある。昨日に紹介の、森 功「墜落(「官邸一強支配」はなぜ崩れたのか)」と併せて読もうと考えている。読了後にあらためて

 

朝日新聞取材班「自壊する官邸(「一強」の落とし穴)」 官僚との歪んだ関係 朝日新聞の大反響「未完の最長政権」ついに新書化!

官邸は官僚たちの仕事ぶりに不満を抱き、官僚たちは官邸を恐れ、萎縮する。相互不信の内幕に生々しい証言で迫る。

7年8カ月に及ぶ安倍政権は幕を下ろした。しかし、次の政権も人事権を手に霞ヶ関を支配する。能力本位とはいえない官僚登用に疑問と不安がささやかれ、ワクチン接種をはじめとするコロナ対策の迷走は続く。国家中枢の<今そこにある危機>を徹底リポート!

コロナ禍に対応できない官邸主導政治の機能不全!

「菅さんは能力があっても異を唱える官僚を飛ばす。人事を霞ヶ関の統治に使っているが、それは恐怖による官僚支配だ」(事務次官経験者)

(目 次)

序 章 平成の改革の到達点―「強い官邸」の崩壊が始まっている

第1章 政と官―強すぎる官邸

第2章 友と敵―分断する政治手法

第3章 功と罪―安部外交の深層

第4章 変容した自民党

第5章 安倍政権とは何だったのか―インタビュー集