効率的市場仮説が説明するような市場環境に入ったとするならば | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

アベノミクスが始まる前は確かに割安成長株がいっぱいあった。

 

しかし、アベノミクスでいったんバブル気味に上昇し、

さらにその反動の急落の場面で、

むしろ、国内の小売や外食関連株が買われる局面があったため、

その中から割安成長株を見つけるのはとても難しくなってきた。

 

そんな風に感じている方も多いと思います。

 

最近のコメントやあるいは私の周りの人との会話からも、

そんな話を多く聞くようになりました。

 

全くもって、その通りですね・・・。

 

以前、こんな記事を書かいことがあります。

 

当ブログ記事「グラフで説明すると」2015.2.22参照

http://ameblo.jp/okuyama-tukito/entry-11993197791.html

 

もちろん、バフェットやピーターリンチがこれだけを言っているという話ではありませんが、

(実際は3人が3人とも表現が違うだけで大きくは似たような話をしている)

彼らが言っている言葉で特に広く伝わっているイメージをグラフにしたわけです。

 

で、この中にテンプルトン卿の話がありますが、

 

2008年から2012年頃までの小型株市場は、

ここでいうところの総悲観の極みに近い状況にあったんですね・・・。

 

サブプライムローンショックやリーマンショックの直接的影響が小さいにも関わらず、

株価だけは大型株よりも下がっている銘柄がいっぱいありました。

 

その理由として、

・そもそも小型株をカバーする投資家が少なすぎた

・損切りが流行りすぎて、流動性の低い銘柄でも損切りとそれ狙いの空売りが横行していた

・流動性の低い小型株は流動性リスクが高いとみなされ、

 成長率に関わりなく、同業大手に対して25%程度ディスカウントされて評価されていた

等が挙げられます。

 

小型株全体が、異常低評価下にあり、いくらでもチャンスが転がっていたのです。

 

で、今はそのような低評価から本来あるべき評価ができる市場に移った後、

さらにアベノミクスが市場対策をやりすぎたため、

いったん、上方向に振り切り(総楽観)、その反動で大きく下がったものの

まだ、効率的市場仮説がカバーしている範囲に収まっている、

そんなタイミングと考えています。

 

ですから、そうやすやすと割安成長株などというお宝を見つけられない状況にある・・・。

 

というわけです。

 

じゃあ、どうすべきか?

 

残りの二人の出番ですね・・・。

・より市場の評価がおかしいところを探す

・それができるだけの企業評価力を高める

 

ということです。

 

ただ、難易度が騰がっているため、最高得点を狙うのではなく、

これに加えて、割安成長株は諦めて、割安株か成長株があれば良しとする、

という判断もあるかもしれません。

PEGレシオでいうと0.5倍はないにしても、

1倍を少し切る程度の銘柄があれば買わないよりも買った方が良い。

というような判断です。

 

あとは、売り込まれた大型の景気敏感株が割安な水準に近付いている気がしますので、

その反転を狙う作戦が残っていますが、

これは、皆さんお気づきの通り、そうは簡単ではありません。

ですので、効率的市場仮説をある程度認めて、変に銘柄を絞るのではなく

資金の一部をインデックスファンドに振り向け始めるというのもアリなのかも知れません。

 

そんな感覚を持っています。

 

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