正式名は「すてきなピアノえほんDX」

 

 

上の写真は本体の上蓋を外したところ。右の緑のプリント基板は電源スイッチの基板で 今回のおもちゃと同じような幼児用ピアノの本は良く修理依頼がくる。ほとんどがこのスイッチの接触不良が多い。今回のは問題なさそうだが 一応、奇麗に磨きグリスアップを行った。

 

下の写真の銀色円筒形(中央右端 半分黒色)は元々の入っていた電解コンデンサー100uFでこのおもちゃの回路の最初に入っていて電圧の安定化を担っている。この

電解コンデンサーの電極に並列に 上記写真のプリント基板の左 青い色の円筒型の47uFの電解コンデンサーを追加した。

 

 

鍵盤を押すと電源が切れて停止する原因調査

  電源の電解コンデンサー100uF(既設)に47uF(新設)を追加接続し対策とした理由   

 ピアノの内部を開ける前に 簡易定電圧電源装置(以前提案した物)でピアノの電池

 ホルダーに接続し メドレーキーで連続動作させ 鍵盤を幾つか複数個押して音楽  

 がリセットされるかを確認した。それは経時変化などで既設の電解コンデンサーの   

 容量が減少し、その為に不安定となっていることを想定しての事です。

 今回の対策前は鍵盤三から四個程度同時に押すだけでメドレーは停止していました

 (電源スイッチの音 小設定では停止しない) この事より鍵盤を押すと音が出て音

 が出れば それに見合った電流が流れ 同時にLEDも点灯しているので 電圧降下            

 により電源の保持が解けて停止していると考えたからです。

 

マルチメーターの最大電流値測定で電源電流を測定

  音声   電圧    最大電流値

  1. 大    3v            52.7mA
  2. 小    3v            31.2mA
  3. 大    2.3v          28.6mA
  4. 小    2.3v          19.7mA
  5. 大    2.2v          26.9mA   この電圧が動作限界値
  6. 大    3.1v          44.5mA

 当初は音声大で四鍵盤程において音の大小二点で叩くと

  1. 音声小ではリセットしない。(電圧は2.2v以上で)
  2. 対策前の音声大では電源電圧3vでも四鍵盤同時押しでリセットされた。
  3. 電源が維持できる下限は2.2v程度。それ以下では保持しない。ICの動作限度
  4. LED三個も負荷として入っているので無しのモデルよりは消費電力が大きい。

これらの事より単四 二本の電源に対する電源電圧が不安定となっていると思い電源電圧安定化用 電解コンデンサーとして従来から付いていた100uFに パラに47uを追加した。

この事により音声大でも電源電圧2.2vまで安定して動作するようになった。

この状態で連続メドレー動作時 複数の鍵盤を多くたたいても電源電圧が2.2vまでは安定して動作する。2.2vは元々の動作下限値と考える。この2.2vで電池寿命を知る為の限度検出。

      

以上