紀貫之の和歌「袖ひぢて むすびし水の こほれるを 春立つ今日の 風やとくらん」(古今和歌集)。夏に水辺ですくった水が、秋を過ぎ冬になると凍ってしまった。いま春の風がその氷を解かしている、と四季の循環がダイナミックにうたわれる。春の訪れを祝福したい気持ちになるよね。