【神道つれづれ 95】
R3.8 発行「社報」236号より
令和三年 朝ドラ「おかえりモネ」をご存知でしょうか。
主人公は、東日本大震災の苦い経験から島を離れ、山の森林組合に就職します。
山や海の自然に慣れ親しんだモネは、気象予報士の仕事を知り、資格を取得し上京。
気象会社にバイトとして入社し、今は、気象予報士として腕を磨いています。
モネは、気象を先読みすることが出来たら、一人でも多くの命を救うことができるかもしれない。あの時、何もできなかった自分にも、これからできることがあるかもしれないと信じ、頑張っているようです。
私にも同じような経験があります。今を生きている人類は、大なり小なり、主人公モネの様な体験を持つ遺伝子を受け継いでいるのではないかとも。樹木が氷河期を生き残るために、種に遺伝子を託したように。地球に生命が誕生した時からずっと。。
植物にも動物にも生き残るための工夫・進化・時に退化。がみられます。そうして今に、命を繋いで、今を生きています。
地球の異変・気象を先読みすることは、今は科学的なデータで正確な情報が入手できますが、太古の大昔は、予知夢や本能・第六感で知ることもありました。
それが真実なのか否か。信仰とは信じて生き残ってきた人たちから生まれた現象でもあると思ってみたり。少なくとも、今、地球上に存在しているすべての命は、地球に生かされて存在しているに違いないとも思うのです。
「虫の知らせ」という言葉を聞いたことはありませんか。天気では「観天望気」。
いつもとはちょっと何かが違っていて、「なんでだろう?」って思った事。
いつも目にする生き物が、異常な行動をしているのを見た時の違和感。それが何かの前触れだったりする。
これらを感じ取るのは、人類の得意分野でした。それは、人類が自然と共に生きていたからなのです。
現在は、自然がなくても生活ができると考えている人も出てきているようです。
地球が壊滅的になれば、違う星に移住という夢を語る人も。AIの力を借りれば近未来、災害からも守られ、AIの管理の下、快適な生活空間が保障されるようです。
そんな夢の実現に向けて、世界は動き始めています。
ただ私は、自分や人類の中に伝わり潜んでいる勘(第六感)や人としての心を磨くことも大切なような気がするのです。自然は、どこも同じわけではなく、人のライフスタイルも様々です。今後、世界がどのように変わっていくのか。どのような社会を自分は望んでいるのか。
世の中にいろんな情報が飛び交っている今だからこそ、今後の自分の生き方について自分なりにいろいろ考えてみるのもいいかもしれませんね。