【神道つれづれ 25】 

※H26.11発行 「社報」 155号より

 

今回は、学生時代に読んだ 『祭と神々の世界』 (三隅治雄著)の紹介です。

「祭の三段構成というのがある。祭は、今も神と人との交歓を、ごく具体的、立体的に表現したものである。だから、祭りの構成は、どんな大社でも小社でも、一般の民家のそれでも、先ず、神をしかるべき場所に迎える。

次いで、神に酒・肴を献じて神人が交歓する。そして神を送る。という形を遵守している。 

①神迎え ②神遊び ③神送りの三段構成である。

 

明治以降、神道が国教となり、神社祭式が国の祭祀令で一つにまとめられたが、そこでも、次の三段構成が基本の柱となった。

我々があちこちの神社の祭や結婚式、棟上げ式等で、しばしば見聞するのは、この祭式で、神官が本殿の前に伺候して拝をし、それから①開扉・降神、②献饌・祝詞奏上・献幣・祭司祝詞奏上・玉串拝礼、③撤幣・撤饌・閉扉と順々に続いて、最後に宮司が拝をして退下する。・・・・

こんなことで 神様が喜ばれるのか・・というのが、我々の偽りのない実感で、「官制祭式」というものの功罪を改めて考えさせられる・・・略」

 

当時の記憶は定かではありませんが、地方に残る独特の神楽歌に興味をもっていたことを思い出し、何とも言えない心境になるのです。