こんにちは!税理士の柿白です。
私ども税理士業界の繁忙期は年末から年度末にかけてです。
繁忙期も終わり、やっとひと息つけるところですはありますが、今度は3月決算法人の対応です
また、繁忙期に対応が難しかった相続案件などもあり、なんだかんだ、バタバタしております
さて、本日のテーマは
「不動産について共有での相続はやめたほうがいい?」です。
一般的に、不動産について共有で相続することはおすすめしません。
特に、兄弟間で共有で相続する。賃貸不動産を共有で相続する場合は、やめた方がよいです。
まず、親子間や夫婦間での共有であればそこまで問題はおきません。
いわゆる、直系で保有している状態です。
一方、兄弟で相続する場合は要注意です。
不動産については、通常であれば、子・孫・ひ孫と相続をしていきます。
兄弟で相続する場合、その後一代の相続であれば、まだ相続人同士が「いとこ」の関係ですので、まだ関係性もありますが、その後の代になってしまうと、限りなく「他人」になってしまいます。
そのような状況下で遺産分割協議をすることは非常にリスクが生じます。
また、仮に、その土地を売却したい、運用したいという状況になった場合、共有ということは、共有者それぞれに権利がありますので、一人でも反対者がいる場合は、何も手続きをすることができません。
相続が難しくなっている時代に、共有で相続するということは、それだけ様々なリスクを増加させる行為になります。
兄弟間で相続する場合は、相続後に売却予定などの場合に限り、できるだけやめたほうがいいです。
賃貸不動産を共有で相続する場合もおすすめできません。
地代収入のある土地や、賃貸収益を生む建物を共有で相続した場合、共有者それぞれが収入を得る権利が生じます(もちろん経費負担も)。
また、確定申告もそれぞれ共有者で案分して行う必要があります。
一人で相続する場合と比べて、お金の管理や手間が非常に煩雑になります。
賃貸不動産が一つしかなく、共有での相続しかない場合などは致し方ない面はありますが...
相続にはそれぞれ事情があり、共有での相続になることも当然あります。
それぞれの権利が主張される時代、共有での相続は「平等性」としては、非常に便利な相続方法です。
相続財産に不動産が無く金融資産だけであれば、そんなに分割方法に悩むことはありません。
不動産がある場合(一般的にはある方が多いですよね)、
完全な平等相続(いわゆる法定相続分)というのは、非常に難しいのが実情です。
共有での相続については、便利な側面もありますが、
上記のようなリスクやデメリットがあることを理解する必要があります。