紅白の菊に小鳥たち (55) | okuda8888のブログ

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平田玉蘊 (38) 「菊に小禽図」 絹本

          43㎝×126㎝

 

紅白の菊の花弁を丁寧に描くとともに、小禽(小鳥)たちの姿が愛らしい。

 

 

菊は大地にしっかり根を張り、凛と力強く描かれている。

 

 

赤い花弁の二輪の花は、花びらの裏は白く(筋も丹念にえがいている)、表の赤は鮮やかな赤で、立体感のある描き方である。

白い花一輪は清楚で凛としている。

 

 

菊の花を目指して飛ぶ二羽の小鳥は、同じような飛ぶ姿であるが、口ばしを閉じている鳥と、開けて鳴いている違いにかき分けている。そのわずかな違いだけで、鳥たちの躍動感を感じることができる。

 

落款や画風から、玉蘊50代前後の円熟した時期の作品と推測される。