写真と本文は全く関係ありません
（ちょっと癒されるかなー？っと）
あだち勉と充の兄弟は
貸本漫画の読者コーナーの常連で
「群馬の天才兄弟」として知られていた
兄の勉は、高校２年生のときには
貸本向けのマンガでデビュー
第１回少年ジャンプ新人賞（４３年）に入賞
各誌から読み切りを依頼され、
「増刊号の星」と呼ばれた天才だった
１９６４年の６号に掲載された、
「３ばか兄弟 第１回」
高校二年生の時の作品
とにかく天才の兄は充にとって
あこがれの存在だった
今、勉先生のマンガを読もうと思っても
ほとんどが絶版
やっと見つけたのがコレ
実録あだち充物語 (少年ビッグコミックス)
あだち充の偉大な兄貴、あだち勉の描く、
あだち兄弟の漫画道
「実録あだち充物語」
（これも既に絶版で某古書店では高値
になってましたがAmazonで数百円で入手）
あだち兄弟の事だけでなく当時の
マンガ界の裏事情も描いている
貴重な資料です
（「750ライダー」の石井いさみ先生は
蒲田（かまた）のサミーと呼ばれ
かなりモテたそうです（笑））
実録あだち充物語 (少年ビッグコミックス)
漫画に見切りをつけた勉は
デザイナーになるために上京
(漫画家よりデザイナーの方が
モテそうでカッコイイからの理由）
ある日、勉から充に一本の電話が…
ある雑誌に漫画を投稿してみろと
言うものだった
その漫画雑誌こそ伝説のCOMだった
いち早く充の才能を見抜いた勉は
家族や親せきの反対を押し切って
東京へ引っ張り出してしまったのだ
「デラックス少年サンデー」の
『消えた爆音』で待望のデビュー。
（今とタッチが全然違う劇画タッチ
しかも男番外シリーズって…）
漫画家になった充は、けして順風満帆
だったわけではなく、色んな作風の漫画を
描くこととなる
今となっては幻の作品
あだち充が描いたコミカライズ作品
「レインボーマン」
もちろん単行本未収録
このレインボーマン、復刻の希望が
出ているが、あだち先生が反対して
いるため、実現の可能性は低い…
（あだち先生の黒歴史の一つか？）
一方、マンガ家を辞めたはずの勉も
またマンガを描きはじめ
少年サンデーで連載を持つことになる
「タマガワ君」と言う野球ギャグマンガ
他にも「二軍の３ちゃん」（『中一コース』
連載）の野球ギャグ漫画を描いている
（「タッチ」が野球ラブコメだったのは
兄の勉の影響だったのかもしれない）
これが巨匠の目にとまった！
赤塚不二夫先生から
「チーフアシスタントなってくれ」と誘われた
赤塚不二夫のことを書いたのだ!! (文春文庫)
勉がチーフアシスタントで担当した
「天才バカボン」は大ヒットを飛ばす
（あだち勉が下絵を完成させて製作を進行）
「マンガ家としての俺は赤塚と武居に
完全に殺された」と勉は語っている
それに対して、武居氏は「赤塚は、門下生を
次々に世に送り出し、成功させている。
手○のアシスタントから大成した
漫画家は、ほとんどいなかった。」と
書いている
古谷三敏（ダメおやじ）
高井研一郎（総務部総務課山口六平太）
北見けんいち(釣りバカ日誌）
土田よしこ（つる姫じゃ～っ！）
とりいかずよし（トイレット博士）
確かにそうそうたるメンバーである
漫画家以外ではタモリや所ジョージがいる
（新人の所ジョージにベンツを貸したら
一年たってボロボロになって返ってきた）
あだち勉は
師匠と一緒で、「飲む、打つ、買う」
すべて揃った遊びっぷりは豪快だった。
本人も「先生やタモリと一緒の
バカ騒ぎが楽しかった」と語っている
ただ、マンガへの熱意はなくし、
マージャン荘でヤクザもんと打ち歩く
ようになっていく
（本当は天才なのだが、本気を出せない
兄…達也のモデルだったのかも？）
そのころ、弟の充も挫折を味わう事になる
当時の少年誌では全くうけず
少女マンガの世界に身を投じる
この兄弟の運命は、この先
どうなってしまうのかーーーー！
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