これもタプコプとしては典型的と言って問かと思います。完全な独立丘となっていますので、大変よく目に入ります。

 

JR東日本・花輪線扇田駅(おうぎたえき、下地図A)に初めて降りたのは2004年の春でした。

 

2022年9月19日、偶然にも車で再び訪れる機会を得ました。18年前とはだいぶかわっていることにお驚きました。

 

この18年の間に、趣のあった駅舎は取り壊され、モダンなものにかわっていました。かわらないのはホームから望んだ達子森(たっこもり)の姿でした。

 

 

国土地理院2.5万分の1地形図 扇田(昭和63年)より

 

扇田駅駅舎(2022年

 

扇田駅駅舎(2004年)、前年より無人駅となる。

 

ホームより南方にある達子森を望む(2022年

 

扇田駅ホームから見た達子森(2004年

 

このように、扇だ駅から見る達子森はややとがった形の見えます。

 

しかし、今回真東のこ線橋上(B)から見た達子諸は誓っていました。丸い、半円形のお椀を伏せた様な形をしていました。

 

このような丸い形がタプコプの典型ではないかと私は思うのです。

花輪線こ線橋上(B)から見た達子森丸い形に見える。

岩手県葛巻町の中心部にある田子(たっこ)という小丘は、典型的なタプコプの形をしていますので、東北のタプコプとしてあらためて紹介したいと思います。(初出2023年7月)

 

 

岩手県岩手郡葛巻町は北上山地の北部、八戸で太平洋にそそぐ馬淵川流域にああるにある比較的おおきな町で、昔は牛の背に荷物(例えば塩)を積んで、海岸部と内陸と交易の中継地として栄えたところです。

 

またこのあたりは、はアイヌ語地名がたいへん濃厚に分布するところでもあります。馬淵川自体も(ma-pet)、ベツ地名のアイヌ語地名だと考えられます。「くずまき」もそうかもしれませんがここでは触れません。

 

葛巻の市街(四日市)

 

町役場のそばに田子(たっこ)という小独立丘があります(下地図 神社のある468mの小山)

 

この田子は本当に見事な(典型的な)タプコプ(たんこぶ山)です。

 

地理院地図「葛巻」

 

葛巻町役場の駐車場より見る

 

南側より

 

東側の馬淵川河畔の道路より

 

葛巻町中心部近辺の気になる地名

 

やや南方にある浦志内、同名の川とともにある。アイヌ語ではウライ・ウ・ナイで「簗の多い川」という意味と思われる。北海道の浦臼(ウライ・ウ・ペ)と同じ。

 

 

浦志内

 

 

 

これも以前書いたものの改訂です。

 

タプコプはこんもりした独立丘を言い、北海道・東北地方北部に多いアイヌ語地名です。

 

モイワとの違いは、タプコプの方がやや小さい感があります。また、タプコプの方がより丸い形をして言うように思います。

 

北海道深川市のコップ山

 

 

国土地理院地図石狩深川・多度志(H01年)より

 

深川市街北東にあるコップ山(上地図右上の青矢印)は、国道12号線、道央自動車道、函館本線からよく望まれる独立丘で、タプコプのタプが省略されたタプコプです。

 

おもしろいことにコップ山の西側の地名が達布たっぷ、赤矢印)で、ふたつ合わせるとタプコプとなります。

 

下の地図は明治25年の道庁20万分の1切圖ですが「ニウシュタプコプ」と記されています。

 

明治25年道庁20万分の1切圖

 

旧国道12号線国見峠から見たコップ山

 

深川市納内地区から見るコップ山

 

水田地帯を抜け達布地区に向かう

 

函館本線列車から見たコップ山