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3月の百人一首の会です。
先生は、桜の花をイメージした、淡いピンクの帯を締めて・・・
二人とも淡い色の着物でした。
さて、今日の一首目が、権中納言匡房(73番) 『後拾遺集』春・120「高砂の 尾(を)の上(へ)の桜 咲きにけり 外山(とやま)の霞(かすみ) たたずもあらなむ」(遠くにある高い山の、頂にある桜も美しく咲いたことだ。人里近くにある山の霞よ、どうか立たずにいてほしい。美しい桜がかすんでしまわないように。)
という和歌でした。大江匡房(まさふさ)は「光る君へ」で倫子の邸で働いている赤染衛門の息子。この和歌の桜と霞にちなんで、今日は、春の趣向・組み香・霞香をしてくださいました。桜:伽羅、霞①:羅国、霞②:真奈蛮、霞③:真奈可。
3種類の香を聞いて、桜が入っていたか?何番目に入っていたかを当てるものです。
朝ぼらけ:桜が1つ目、長閑:桜が2番目、薄暮:桜が3番目、晴嵐:桜なし。です。
正解は、長閑でしたが、私も夫もはずれでした。
次は、源俊頼朝臣(74番) 『千載集』恋・707「うかりける 人を初瀬(はつせ)の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを」
((私に冷淡で)つれないあの人が、私を想ってくれるようにと初瀬の観音様にお祈りをしたのに。まさか初瀬の山おろしよ、お前のように、「より激しく冷淡になれ」とは祈らなかったのに。)源俊頼(としより)は、源雅信(倫子の父)の兄弟の曾孫
そして、藤原基俊(75番) 『千載集』雑・1023「契(ちぎ)りおきし させもが露(つゆ)を 命にて あはれ今年の 秋も去(い)ぬめり」
(お約束してくださいました、よもぎ草の露のようなありがたい言葉を頼みにしておりましたのに、ああ、今年の秋もむなしく過ぎていくようです。)藤原基俊(もととし)は藤原道長の曾孫だが、まったく出世できなかった。
さて、本日の装いです、白い着物に白地に墨流しの帯を締めて・・・
小物を渋い赤にしたので、ツイリーも同じ色でコーディネート。
帯周りは、帯揚げは渋い赤、帯〆は白地に中心に渋い赤の線が入ったもの・・・
今日も、和歌の説明と霞香ととっても春らしい素敵な時間を過ごさせていただきました。
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