沖縄の思い。5月15日に。訂正あり。 | すい臓ガンで教師しています

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2018年7月にすい臓ガンが見つかりました。2019年3月に14時間あまりの摘出手術成功。再発しないよう抗がん剤治療中。
抗がん剤の副作用やガンについてのあれこれ、日々の思いなど、多くの皆さんと共有できたら、とブログにしています。

今日は5月15日、1972年に沖縄が日本に復帰して49年です。
戦後の沖縄は、米軍の統治下に有り、日本人でありながら、
日本の憲法が届かないところにありました。

米軍は住民の土地を強制的に取り上げて、基地を作りました。
(国際法違反です)
仕方が無いから、住民は追い出されたその外に住むことになりました。
(元々何もなかったところに、後から住民が移り住んだ、というはフェイクです。)

基地の用地でありながら、米軍が使っていないフェンスの外側にそっと畑を作ったりもしました。(元々は自分の土地なのに)

米軍民政府が頂点にあった沖縄ですから、様々な問題が起きました。
まるで沖縄はアメリカの植民地でした。

米兵は、やりたい放題で、交通事故で住民を死なせても、罪に問われることなく、裁判をする前に本国に帰りました。
あまりにそのようなことが続いたので、住民の怒りが爆発して、コザ暴動がおこりました。

日本本土に、米軍基地を作ろうとすると反対運動が起こるので、米軍統治下の沖縄にどんどん基地が作られました。

復帰してからも、米軍の犯罪は続きます。
1995年に女子小学生のレイプ事件があり、これに抗議する県民大会は復帰後最大のものになりました。


日本政府も、これを看過できない状況となり、普天間基地を5~7年のうちに返還すると日米で合意しました。

しかし、25年経っても、それはかなえられていません。

なぜなら、普天間を返還する代わりに、県内に移設せよ、という話になったからです。
県民は大反発。


当時の稲嶺知事(自民党系)は苦渋の選択として、

辺野古沖の海上に

軍民共用で、

15年間限定の基地

なら作っても良い、と宣言しました。

それが、辺野古沖だったのが陸上に変わり、15年限定は消え去りました。

元政府官僚の仲井真知事が辺野古移設反対を公約に、知事になりました。
しかし、在任中に公約に反して、辺野古移設を認めました。
ここから、今の埋め立て工事が始まりました。

その頃、日本政府は辺野古の新基地完成に関係なく、普天間は5年で返還すると明言しました。
ところが、翁長知事が辺野古反対を掲げて圧勝すると、辺野古新基地ができなければ、普天は移設できないと言い出しました。

ちなみに、翁長知事は仲井真前知事の選挙参謀で同じ自民党でした。

当時は、自民党の国会議員もほとんどが辺野古に反対でした。
彼らを東京に呼び出して、賛成しないと自民党を辞めさせると恫喝したのが石場幹事長(当時)です。

彼は今、ちょっと違うことを言ってますね。

日本政府は、全く沖縄のことを思ってくれていないと感じます。
一時期は、沖縄に寄り添って、を連発していましたが、全然寄り添わない態度に、翁長知事が不快感を表明してから使わなくなりました。

実際、県民はだれも寄り添われているなどとは思いませんでした。

普天間基地の隣の大学にヘリコプターが落ちたり、小学校や保育園に部品が落下しても、米軍の演習は止めない。

日本政府は、米軍を止めようともしない。

辺野古の工事で、ノグチゲラの営巣期間中は工事を止めると言ったが、一時期だけ。
ジュゴンの生態系に十分な配慮をすると言ったが、ジュゴンは消えた。
サンゴは移植するから大丈夫と言ったが、ほとんどのサンゴは死滅してしまった。

米軍から返還された土地も、土壌汚染がひどくて使えない場所があります。
また、米軍がまき散らした消化剤の有毒物質、有機フッ素化合物(PFAS)は、沖縄の水源地にも流れ込んでいます。
十数億円かけて設備を整備していますが、いまだに終わっていません。
つまり、私たちが飲む水には、完全に除去できないその水が入り込んでいます。


沖縄は、観光で生きて行こうとしています。観光に基地はマイナスです。
中国の危険があるからという理由で、宮古島、石垣島、与那国島などに自衛隊基地を作っていますが、
戦闘になったら、一番に狙われるのは基地があるところです。

第二次大戦中も、現在も、沖縄は戦争の捨て石になっていないでしょうか。

米政府内でも、辺野古基地の完成に疑問符が出ています。辺野古基地建設をやめ、どうしても基地が必要なら、
日本全体で少しずつ負担する。海兵隊は、常に世界中を移動しているので、辺野古にいつも留まる必要は無いはずです。

私たちが、第二次大戦で学んだことは、戦争というものがいかに悲惨で、馬鹿馬鹿しい、無駄なものであったか、ということでは無かったでしょうか?

ミャンマーやガザのニュースを見て、みなさん心を痛めていると思います。
戦争すると言うことは、自衛隊や米軍が戦ってくれると言うことではなく、
私たち国民も戦争に巻き込まれていく、今のコロナでも不自由な暮らしをしている方も多いと思いますが、
これよりももっともっと恐ろしい生活になってしまうと言うことではないでしょうか。

来年の復帰50年まで、生きていない可能性もあるので、あえて、今年は書くことにしました。
復帰前、沖縄県民は復帰協という団体を中心に、祖国復帰運動を行いながら、最終場面で復帰協はこのような復帰には反対だと、一見矛盾する発言をしました。

現在のようになってしまうことを予見したのでしょうか。

沖縄の保守首長のリーダーであった前宮古島市長が収賄で逮捕されました。
自衛隊基地を知人のゴルフ場跡地に誘致して、賄賂を受け取ったとのこと。

お金のための政治なのか、住民のための政治なのか。
国が大事なのか、国民が大事なのか。

政治家の皆さんにも改めて考えて頂きたい。

本土の皆さんに、時々、沖縄の現状にも思いをはせて頂きたい。
沖縄だけの問題ではなく、日本各地の様々な問題ともつながっています。