スパイスミックスを作るのが好きな理由のひとつ。

 

そこから作る料理も楽しみだけれど、眺めていると音楽が聴こえてきたり、いろいろな風景が浮かんできたり、空想の連鎖にしばし身を任せるのが心地良い。

 

アフリカに行ってみたい。

 

モロッコのスパイスミックスを作っているとそんな気持ちになります。

漠然とアフリカ、というよりもモロッコに。

 

ラッセルハヌー/Ras el Hanout。

タジン料理に使うスパイスミックスです。

 

 

 

 

モロッコはクローネンバーグが映画化したバロウズの小説「裸のランチ」の舞台。

西は大西洋、北は地中海に面し、ジブラルタル海峡対岸にはスペインが見えるという多文化が融合した街で、アフリカでも独特な場所なんだろうと思います。

 

リッチなスパイスミックスを観ていてもそれが感じられる。

どれも高価であったろう、今も高価なスパイスが並びます。

 

クミン、シナモン、クローブといった防腐効果のあるスパイスは古代エジプトでミイラ作りに使われていたし、クローブはクレオパトラが精油を自分の船の帆に塗っていたという話もあるので、それらのスパイスは古くからアフリカに上陸していたかと想像できます。

 

ほとんどがインドやスリランカ、マレーシアなどが原産のスパイスですが、レッドチリは元々はアラブ文化のスパイス。モズリムがインドに持ち込みました。

 

それ以前のインド料理の辛みはブラックペッパーのもので、ある意味モズリムの侵攻でインド料理が完成されたともいえるとのこと。

 

レッドペッパーはコロンブスが南米から持ち帰ってヨーロッパに広めた、との話もあるので、モロッカンスパイスのカイエンペッパーはスペイン経由で直々に入っていたのかも知れません。

 

 

 

今回ラッセルハヌーで作ったのは

ひよこ豆とプルーンのタジン。

ローストした野菜と舞茸、それにケールを加え

一年越しの塩レモンの皮で味付けします。

 

 

面白いのが、原産はジャマイカであるオールスパイスが入っていること。

エジプトのように、その防菌効果ゆえマヤ文明で王の死体保存のために使用されていたので、古くから中南米に浸透していたスパイスでしょう。

 

名前の由来はクローブ、シナモン、ナツメグに似た芳香があるから、ということで間違いなくヨーロッパ人が付けたものかと思われます。

 

大西洋と地中海を望む北アフリカの国、モロッコのスパイスミックスからは、大航海時代のヨーロッパのスパイスを求めた情熱が伝わります。

同時に搾取される側には不幸な侵略もあったのですが。

 

 

 

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