水無月の月命日。

 

檸檬色の花を選んだ。

 

 

高村光太郎は

父が教えてくれた詩人だったと思う。

 

 

智恵子抄に
檸檬という詩があるはず、

 

と調べてみたら

そうそう、

 

「レモン哀歌」というタイトルです。

 

 

美しい詩だけれど

 

ここに載せるのは寂しいので。

 

私がなぜかずっと

高村幸太郎の詩だと思っていた

 

 

鹿

 

を載せてみよう。

 

 

 

 

 

鹿は 森のはずれの

 

夕日の中に じっと立っていた

 

彼は知っていた

 

小さい額が狙われているのを

 

けれども 彼に

 

どうすることが出来ただろう

 

彼は すんなり立って

 

村の方を見ていた

 

生きる時間が黄金のように光る

 

彼の棲家である

 

大きい森の夜を背景にして

 

 

 

村野四郎の詩です。

そういえば

 

彼の「鉄棒」という詩も好きだったのを

思い出した。

 

 

 

 

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