股関節の引き込みが苦手な受講生さんがいます。

 

ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)で鼠蹊部を引き込めず、足先より膝が前に出て腰が落ちて(丸くなって)しまう。ダンダーサナ(長坐)で足を伸ばして座りづらい。プラサリータパードッタナーサナで太ももの裏や内股を伸ばせない。

また、トリコナーサナで下側の腰を縮めてしまい、前脚の股関節を使っている感じがしない。

 

これらはもちろん股関節だけの問題ではなく、同時に働かせたい場所の筋力と可動域が関係していますが、引き込み・屈曲のみならず、外旋・内旋・伸長と、股関節の硬さは膝に負担がきます。

双方は互いに補完し合っているので、膝に無理な捻りが入るなど怪我を引き起こすことにもなってしまいます。

 

 

 

芦沢さゆり先生の「アシュタンガXアーユルヴェーダWS」の

「アーユルヴェーデックヨガ」クラスでのウトゥカターサナ。

みなさんしっかり鼠蹊部が引き込まれて良い感じ。

 

 

実は私がそうでした。私のヨーガで怪我ファイル、その参。

 

ある時から気がつくと、陰ヨガで緩めに膝を折り曲げたがっせき前屈をしている間、右膝大腿骨の内側あたりから内太ももを通って股関節裏側にかけて引っ張られる感じと、軽い痛みも感じだします。そのうち蓮華座が取りづらくなり、無意識に足を組んで座っていたりし始めるのですが、それでもしばらく無視していました。

 

はい、受講生さんたちには、ちょっとした不調を見逃さない、などと言っているにも関わらず。

そろそろマズイな、と思った時点でようやく私の沖縄のゴッドハンズ、ヤマシロ鍼灸整骨院へ。右外側股関節が硬くなっていて太ももの外旋可動域が狭まり、膝に捻りの負担がかかっていました。蓮華座が取りづらいはず。

 

さて話を戻すと股関節の引き込みは大事です。ですが "股関節の引き込み" という表現が伝わらないというか、感覚的にどういう体の状態なのかが分からない方もいらっしゃるのです。

いつもうまい言い方がないかと考えていますが、時々成る程と思う講師の方々の表現に出会います。

 

 

 

 

オキシャンティでアーユルヴェーダのWSをしてくれる芦沢さゆり先生は、アシュタンガとリストラティブを教えています。さゆり先生が戦士や体側を伸ばすパールシュバッタコナーサナなどの立位のポーズの指導中によく表現するのが、"太ももの上の小人"です。

 

股関節の引き込みは、鼠蹊部を示して「ここをぎゅーっと縮めて縮めて。」そして太ももの前面を示し、「ここに小人が乗っかってるから、小人を落っことさないように!」と続きます。

 

なかなかいいですよね。「股関節を引き込んで!」というよりもイメージしやすいなぁと思いました。負荷が大きいキツイポーズも楽しくなるし。

 

私は鼠蹊部を引き込むのと同時に深層筋、足を持ち上げる働きをする腸腰筋などもいっしょに動かす意識を持ってほしいと思うので、つい筋肉の名前を言ってしまいます。

ですが普段あまり使ったことのない筋肉を意識するのは難しいし、受講生さんたちがそこを使えているのかどうかも分かりにくい。

 

そういったコアの働きを促すのには、ピラティスの先生たちの誘導がとても解りやすいです。

 

 

 

太ももに座るアーサナ小人を見つけて集合写真の図。

 

 

先日「ストレッチーズ」という、伸縮性のある布を使うピラティスの体験クラスに行ってきました。全身をすっぽり包んだり、骨盤に巻いてその先は両足の向こう側に引っかけたりしながら、布を外側に押すことでエロンゲーション、軸の伸長を促します。

 

使う布の肌触りもとても良いのですが、元々は引きこもりや自閉症の子供たちに運動させたい、と考えだされたもので、肌に心地よくジャマをしないような布を開発したのだそうです。

講師は大阪ベースの石山典子先生で、その誘導はいろいろと勉強になりました。

 

それこそウトゥカターサナのように中腰になっていく時は、こんな感じ。

「膝から曲げずに、太ももの前側の付け根をお尻に引いていくように、そこから少しづつ後ろに置いてあるつもりの椅子に座るようにお尻を落としていきます。ぐらっときそうだなと思ったらその太ももの付け根の股関節から、おへその両脇に伸びてるあたりに力を入れてみましょう。」

 

横になって下腹の奥の深層筋に意識を向けさせる時は、こんな感じ。

「骨盤が洗面器になってるとイメージして、中に少しだけ入っているお水を、おへその方へ集めるように洗面器を傾けていきます。」

 

う~ん、なるほどなるほど。こういった体験をすると、いろんなクラスを受けに行きたくなります。

 

TT同期の何人かが、クラスを受講してもリードの仕方やシーケンスを講師側から観てしまうというか、自分のために純粋にクラスを受講できなくなった、というような話をしていました。

実際私もそういった面はありますが、それでもやはりクラス受講は楽しい、そして何よりも気持ちがいいものです。

 

 

 

 

 

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