「自分ができないことを受け入れる。だって他にできることはたくさんあるから。」

通常の8倍の速さで老化が進行する難病、プロジェリア症候群と共に17年の生涯を生きた、サム・バーンズ氏の言葉です。このレクチャーがあった2013年10月の時点で、全世界で約350人の子供たちがプロジェリア症候群だということです。

彼は生きる上での3つの哲学を持ち、それを魅力的なスピーチで紹介しています。

  自分自身に同情してエネルギーを無駄にすることはしない。
  自分がそばに居たい人に囲まれるようにしている。
  そして前進し続けること。

自分に同情し、エネルギーを無駄にすることを極力避けようと努力するのは、それをしてしまうと、幸福や他の感情を持つ余地すらない、パラドックスに陥ってしまうからだと語っています。

彼は素晴らしい家族と友人たちに恵まれ、周りの人に囲まれているときが自分の人生の頂点であるような気がすると言っています。ポジティブな影響を与えてくれることに感謝し、自分も同じようでありたいと願っています。

前進し続けることに関しては、いつも何か楽しみにできること、人生を豊かにするために目指せる何かを、持つようにしている。それは大きな目標である必要はなく、次のコミックの発売や家族旅行、友達と遊ぶことなど。そういったことで、サム氏は明るい未来に集中することができ、困難も切り抜けることができるのだと。

実際に彼は高校のマーチングバンドで、50パウンドしかない体重には重すぎるスネアドラムを、どうしても叩きたいと思い、それを実現しています。








  「あなた方の障害が何であれ、この哲学とともに、皆さんが
   私と同じようにとても幸せな人生を送れることを、願っています。」

とアドバイスをくれる彼は、いつも強くハッピーであったわけではない、とも語っています。それはきっとそうなのだろう、とは思いますが、以下のような言葉を聞くと、並大抵の強さではないと、感服してしまいます。

自分の気分が良くない時、それを無視するわけではなく、それを受け止め、受け入れることで問題を認識し、乗り越えるために必要なことをするのだ。

サム氏が話していることは、普通の高校生が日常で沸き起こる問題にいかに対処し、サバイブし、楽しんでいくか、それ以上のものではありません。マーチングバンドでどうしても演奏したい楽器があったけれども、自分に割り当てられないものだった。それでも彼は諦めない。周りの助けを借りながら、夢を叶えました。障害があるなしに関わらない、生きていく過程で対面する事柄に真剣に向き合ったお話の一つなのです。

たくさん励まされる、気づきをくれるスピーチです。最後のおまけのアドバイスも楽しい。
日本語訳がこちらにあります。ビデオを聴きながら読んでもいいかと思います。










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