先日「アナと雪の女王の」テーマソングがヨーガ的だ、と書きました。日本語では松たか子が、「ありのままの自分になるの」と歌っていますね~。
なかなか簡単にできない「Let it go」。ヨーガ周辺ではよく聞く言葉ですが、時代的に今、社会全般でも求められているのだと感じます。

綿本門下生の先輩が指導を受けている、EQコーチングの第一人者で作家の野口嘉則氏が、出版記念講演の前半をビデオ公開しているというので、観てみました。そこで出てきた「自己受容」という言葉に、最近かのテーマソングの歌詞に心惹かれた私の周辺に張り巡らされた、シンクロニシティ(意味のある偶然)を感じます。

EQコーチングとは何かと調べてみたら、EQは Emotional Quotient; Intelligence の略で、感情をうまく使いこなすための知能開発のようです。自己啓発系はあまり知らない、というかほとんど疎いのですが、心理学は好きです。心理学から入って、ヨーガにたどり着いたヨギたちも多いですね。

野口嘉則氏も心理学がお好きでユングに造詣が深く、ユング派分析家の臨床心理学者、河合隼雄氏の大ファンだと、公演中に話されています。と、ここでもシンクロニシティ?!ユングは物理学者のウォルフガング・パウリと共著で、シンクロニシティを発表していますね。

さて、「自分という大地に根を張る生き方」というタイトルの講演ビデオですが、解りやすく、とても興味深い内容です。前半だけでもいろいろと勉強になりました。
存在そのものである"BEING"と、その存在が成す事柄"DOING"への偏った評価から生ずる歪みの説明から始まり、ユングによる、人生の前半と後半の目的の話に移っていきます。後半(最終?)の目的である「自己実現」を成就するには、前半の目的である「自我の確立」、自分の基盤・土台がしっかり作られることが必要です。

この"自我"がどのくらい確立されているのか?の測りになるのが、耐久力、自分の思い通りにならない事への耐性なのです。世の中は元々思い通りにならない事だらけだですが、文明化により利便性が高まり、自然ですら、ある意味ボタン一つで(室内気温など)制御可能になったわたしたちは、万能感、いわゆる自分が全てをコントロールできるという妄想に支配されています。

この万能感を手放すことが自我の確立を助けます。そのプロセスは心理学的言葉で「去勢」という何やら恐ろしげなものなのですが、失敗や挫折の体験などで自身に向き合う、重く、時には長く、悲しく、苦しい辛さを味わい底まで落ちて、ついには「でも、これが自分だ」との自己受容に至る再生の道なのです。

以前、幼稚園の駆けっこで、みんなが一等賞!というのにとても違和感を覚えたことを思い出します。駆けっこが得意だけれど絵を描くのは苦手。工作が得意だけど本を読むのは嫌い、といった個性の芽を潰してしまうのではと、感じました。社会に出ていつでも一等賞ではない扱いを受けた時、それに向き合っていけるんだろうか、と。

この自己受容、冒頭にも書きましたが簡単ではありません。そしてそれができる機会に恵まれることも、それが気づきのチャンスなのだと、理解できるかというのも大事です。野口嘉則氏自身も、つい最近まで手放せなかったと話しているのには和みます。私も、そこに居ました。

綿本門下では、師匠が大好きな「ワンピース」は必修教本のひとつなのですが、私は15~20巻くらいまで行って疲れてしまい、そこで止まっています。ずーっと同じ調子で続くのか?、と思っていたのですが、いつかの過程で主人公のルフィが己が万能ではないと言う事実を思い知らされ、この心理学上での去勢を通過したと論じている、面白いブログを読みました。

う~ん、さすが師匠のバイブル、思ったよりも深そうです。そこまで読んでなかったようですが、また再開したいかというと...、それはまた別ですが。







ご本人曰く、公共にお顔をさらし続けるのに多少なりとも抵抗感があり、永久的に公開はしない
との事ですので、興味がある方は今すぐご覧ください(笑)。







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