瞑想をしようとすると、雑念が湧いてくる。クラスでは心を静かにできるけれど、家で瞑想しようとしても難しい。受講生さんたちからよく聞く言葉です。日本のアーユルヴェーダの第一人者、上馬場和夫医師と西川眞知子氏の共著に、雑念についてのおもしろい記述があります。

"環境をととのえて座ると、日常の生活よりかえって雑念に悩まされますが、これは普段より雑念が多いのではなく、ほかに行き場のなくなった心が、その雑念に気づいたということなのです。雑念を払いのける努力をせず、ただ見つめてください。"


biseSky


備瀬の浜辺の空と木。


沈黙や瞑想などによる"純粋な静寂"を体験すること。それは命の栄養補給であり、自己治癒力や免疫力などの自然知性を高めます。一日15分からの毎日の瞑想習慣を初めてみませんか。椅子の上でも床でも、楽な姿勢で座って自分の呼吸を眺めます。呼気と吸気、ただ吸っている、吐いているの繰り返しを見つめます。雑念が湧きおこってきても、出てくるに任せます。

とは申しますが、なかなか容易ではありませんよね(笑)。
そこで、毎日の瞑想習慣に至るまでの、準備段階をご提案したいと思います。今回はその一。

「あくび」をしてみましょう。

まずは軽く息を吐き、口を開いて意識を両耳を結んだ中心点あたり、喉の奥あたりに置きます。そうして少したつと後頭部が閉まり始め、口が大きく開いて...、あくびが出ましたか?

玄侑宗久禅師の著書、「禅的生活」の冒頭部に出てくるあくびの仕方です。このあくびの後の、体は完全にリラックスしていて、アタマはとてもクリアになっているというのは、とても良い瞑想をした時の状態そのものなのです。

あくびをして、心と体が気持ちよく目覚める、瞑想の感覚を感じ、味わってみてください。





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