【映画】ミステリと言う勿れ | 野球と映画、ときどき…

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ミステリと言う勿れ(2023・日・128分)

原作:田村由美

監督:松山博昭

脚本:相沢友子

主演:菅田将暉

 

ミステリーじゃなくて「ミステリ」

人気漫画の実写化で

テレビドラマからの映画化でもあります。

 

実は私、テレビドラマを見ていませんし

原作を読んでもいません。

しかし、映画は観たいなと思っていました。

 

私は小説も映画もテレビドラマも

ミステリーというジャンルが好きです。

犯行方法、犯行動機より

何をきっかけに謎が解けるのかに

興奮を覚えるタチです。

 

主人公・久能整(菅田将暉)の

洞察力、記憶力。

実は私も劇中に引っかかるセリフが

いくつかあって犯人が判明する終盤に

「そうだよね」「やっぱりね」

と、溜飲が下がりました。

 

舞台は中国地方(広島)

大きなお屋敷の

遺産相続争いに殺人事件

横溝正史のおどろおどろしい世界観を

警戒していましたが時代は令和。

物語の中に児童虐待、ジェンダーの

問題も絡めて新しい形の(ライトな)

ミステリーが誕生しました。

 

久能整の真っ当な意見

常識を疑うフラットな視点。

そこは新鮮に感じましたが

ジェンダーについては

脚本(セリフ)が少しクドかったかな。

独り言や感想ではなく

演説を聞かされているような

戸惑いを覚えました。

 

そうはいってもセリフの説得力は絶大。

菅田将暉さんの肉体を通して

語られる言葉は

温度と湿度を感じるほどリアルで

表現者としての力量に感動しました。

 

脇を固めるビッグネームも豪華で

映画ならではのスケールを感じました。

久能整を事件に巻き込む女子高生・汐路役の

原菜乃華さんは「すずめの戸締まり」の

すずめの声優さんですね。

ハツラツとした明るい声は青春そのもの。

しかし一方で彼女が抱えてきた

闇の部分とのギャップが

とても良かったです。

 

よく原作を読んで映画に期待するのはあるけど

映画を観てから原作を読みたくなったのは

今回、初めてかもしれません。

この映画がどれくらい原作に忠実なのか

あるいは原作をベースにしながら

オリジナルな部分が多いのか。

近いうちに原作を読んで

自分で確かめてみようと思います。

 

テレビドラマを見ていなくても

原作を読んでいなくても

映画だけを見ても十分満足できます。