オリエント急行殺人事件 | 野球と映画、ときどき…

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オリエント急行殺人事件(2017・米・114分)

原作:アガサ・クリスティー

監督:ケネス・プラナー

出演:ケネス・プラナー、ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチ、ペネロペ・クルスほか

雪山で脱線した密室の豪華急行列車内で殺人事件が発生。

目的地以外、国籍も職業も違う何の共通点もない12人の乗客全員が容疑者

灰色の脳細胞、名探偵エルキュール・ポワロがその謎に挑む

 

原作は世界的ベストセラーで1974年アメリカで

シドニー・ルメット監督が映画化しました。

その映画も私はテレビで何度か見ました。

結論は分かっています。犯人も殺害方法も知っているのに新しい。

大筋のプロットは変えていませんがリメイクと言うより

オリジナル作品と言った方がいい作品でしょう。

 
日本でも三谷幸喜さんがフジテレビで2日連続でドラマ化しました。
登場人物が多く、時系列に各人の行動を把握したり記憶するのが難しく
ましてやそれを映画として2時間でまとめるのは至難の業だと思います。
 
ストーリーも結末もわかっているものですから
それをどう前作と違うオリジナルなものにするのか?
そこに興味がありまして、正直キャスト次第だなと思っていました。
 
殺されてしまう、ラチェット役のジョニー・デップ。
憎らしい顔で、いかにも善人ぶった悪党面がピッタリです。
そして貫禄のロシア侯爵夫人を演じたジュディ・デンチ。
83歳ながらイギリスの名女優。
「恋に落ちたシェイクスピア」の女王役で
アカデミー助演女優賞を受賞しました。
007シリーズのM役の女優さんと言った方が分かりやすいですかね。
原作では
ひどくみにくい顔の老婦人が背筋をピンと伸ばしてかけていた。
なんともひどい顔だー目をそむけたくなるより、むしろ惹きつけられるような醜さだ
と称された表情をパッと見せるんです。
うわぁ、やられた!お見事!と私は拍手したくなりました。
そして、自称探偵のハードマン役はウィリアム・デフォーです。
スパイダーマンのグリーンゴブリンやら
プラトゥーンなどの名演も記憶に残ってますね。
宣教師役のペネロペ・クルス。
40年前の作品ではイングリッド・バーグマンが演じ
アカデミー助演女優賞を取りました。
お喋りながら訳ありそうなハバード夫人をミシェル・ファイファーが演じます。
「ファビュラルベイカーボーイズ恋のゆくえ」で艶っぽいシンガーを演じた
あの大女優がキーマンを演じます。
若い家庭教師メアリーをスターウォーズ最新作で
フォースに目覚めたレイことデイジー・リドリーが美しくも可憐に演じます。
 
とにかく出てくる俳優さん、女優さんの顔ぶれが豪華で
しかも皆さん役割というか誰を際立たせるか分かっているから
主人公ポワロも含め全然芝居が邪魔しないんです。
 
役者さんの演技の素晴らしさの次に感激したのは
見事に再現された風景ですね。
冒頭の中東の風景はあの角度とフレームが
これ以上ないイスラムのカラフルで
賑やかな街の趣を味合わせてくれます。
雪山の中を走る列車の美しさったら驚きますよ。
映画ならではの遠回しというんでしょうか?
遠方からカメラがグーッと回ってきて
夜の山並みを駆ける列車を撮ってるですが
これが圧巻でCGであってもOK、とにかく綺麗です。
大スクリーンに映し出されたオリエント急行は
まさしく「銀河鉄道の夜」の列車に見えました。
 
私はこの作品を観るために小説を読み返し
1974年版の映画も見直しました。
語りたいことは山ほどありますが
長くなりますので今日はこの辺で。
小説や前作の感想も絡め
最新作の魅力をまた別記事で書きましょう。