生けるゾンビとなって 3年も経つんだ ・・・・ ・
もう十分じゃねぇか ・・・ ・
骨と皮よろしくのガイコツが杖をつきながら ・・・ ・
世間に自らをさらけ出して反面教師 を 担ってきたんだ ・・・
パチンコ屋で ひとつひとつ大事そうに玉を拾い集めて ・・・
眼光鋭く勝負している姿にゃ 誇りすら感じる ・・
友よ イケテイルじゃねぇか
生き様がクールだぜぃ
たとえ 現実は 白い目で見られても 嘲笑され まるで汚物でもみているかのごとく
確かに 兄の世界の窓は黄色く ションベン臭いし うんこすらキチンと拭き取れてないだろうことは予想できる笑
パチンコを唯一の楽しみにしている親戚筋はみなことごとくしかめ面で知らんぷりを決め込む
みんな生活があるから 生きるのにたいへんだから と 聞こえてきそうだ ・・・ ・
そんなもんは ウソっぱちに決まっている
ゾンビと汚物にゃ かかわりたくねぇ と さ
友よ いっそ、本当のゾンビにでもなって 笑っている奴らを食い殺しておくんねぇ
友よ いっそ、うんこを垂れ流しながら 撒き散らしておくんねぇ 笑笑
そういえば 地球では父親をしていた友は
ボケ始めの頃 うんこ を 撒き散らしたと聞いている
幸い家の中での事件だったので人様には迷惑はかからなかった と ・・・・・
地球で姉となっている友は
長女としての立場上 親代わり で 地球の道徳を信望しているのだから
他人様のパチンコ玉を盗まなければいいといっている
地球で妹になっている友は
終身ケア看護婦なので 毎日が修羅場の連続だ 人様の遺体を丁重に洗い清め
その遺族たちの悲しみに寄り添う日々なのだ
それは それは 頑強な精神を持つというもの
そんな友、曰く
あれは(兄)もうすぐだねぇ ホッホッ ホッ ・・・・
僕も本音で話す
そうそう もうすぐだ もうすぐだ んふっ ふっ ふっ ふっ ・・・ ・
そそそっですか いや~ まだまだお元気じゃないですか ・・・ ・
地球で妹の旦那になっている友が言う
東京大学哲学科出のインテリくんはどうも本音で話ができないらしい いえ 彼なりの気遣いで復活の可能性にかけているのかもしれない
この地球で妹となった友と僕は 可能性すらみようとせず サッサと次の次元へと旅立ちすることを祝うのであった笑
ほんとに そう思うの
うふっ ふっ ふっ ふっ ・・ ・・
ほんとに そう思っているんだぁ
フッフッフッ フッ ・・・・
いえ あの 元気ですよ だってほら昨日も 水泳に行ってきたって ・・・ ・
最近、元気ですよ ほんとに ・・・ ・
この地球で妹となった友曰く
うふっ、年金が入ったからよ 多少使えるお金があるうちは元気なのよ ・・・・
この地球で妹の旦那となった友は ・・・
出る言葉がありませんでした笑
いかな東大哲学科出のインテリ君といえども 妹の一撃に撃沈してしまった瞬間でした笑
おおっ ・・ ・
やっぱり 兄貴はイケテマス
そういゃ、 兄貴は若かりし頃 水泳をやっていたんだ
きっと 水を得た魚のようにスイスイ泳いでいるにちがいない
幾度となく脳梗塞を患い ついには骸骨が杖をついて歩くようになってしまった兄は
陸じゃ 分が悪いことに気づいて
生きがいを水に求めているのかもしれない
いっそのこと イルカにでもなって 大海原を自由に泳ぎまくっておくんねぇ
地球で兄の嫁となった友は ・・ ・
兄が脳梗塞で息も絶え絶えの頃合いをみて
隔離政策を始めたのだった
もともとの一軒家に外付けで
兄専用の部屋を、もちろん出入り口は別にして設置したのだ ・・・ ・
キッチン側に設置したもんだから 一軒家からのキッチン窓は残したままで・・・・・
つまり一軒家キッチン窓から
兄のへやはいつでも見ることができる状態を創造したのだった ・・・
ガイコツ状態で杖つきながらヨタヨタと歩くしかできない状態の兄をそこへ閉じ込めた
も同然なのだ ・・・
復讐 の 始まり だ ・・・ ・
いってぇ 二人の過去に 何があったんだ ・・ ・・ ・
親分肌で頑張り屋の兄は きっとそれが 家庭を顧みず 家庭外で親分肌の頑張り屋を発揮してしまったのだろうかしらん
家庭を守る妻としては 子供もいるんだし 忍耐強くずーっと我慢するしかなかったんだね
何があったかは知らないが ・・ ・
何かやらかしてきたことは確かなようだ ・・・・ ・
自業自得 って 奴だ ・・・ ・
僕にできる事?
せいぜい、革張りの安楽椅子をプレゼントすることぐらい ・・ ・
快適この上ないフワフワの革張り安楽椅子で好きな本でも読みながら ・・・・ ・
ピンシャンエコロリ で 旅立って欲しい ・・・・・・
(体は元気を取り戻し、頭はシャンとして、笑顔で コロリ)
ごくわずかな 物理的な支援と ・・・ ・
一厘の仕組み が 稼働することを祈ることだけ ・・ ・・・
注文から 一週間で待ちに待ったソファー椅子がやってきた ・・・・ ・
地球で妹となってくれた友とその友の旦那さんになってくれた友と三人で 地球で兄となってくれた友のもとへ運んだのでした
友は喜んでくれました ・・・ ・
かぼそい声を絞り出しながら
「あー ぅー ここ、これは 贅沢すぎる うんうん ぅー ア・リ・ガ・ト・ウ」
悪巧み 三人組は思わず {けしてネガティブな意味ではありません笑 三次元の皆様がわかりやすいように表現しているだけでございます笑}
うふっ ふっ ふっ ・・・ ・
これで ここで ・・・ ・・・ ・
「祝い! おめでとう!」
地球で妹の旦那になってくれた友がつかさずに言います ・・・ ・
「お兄さん イケテマス! イケテマス!」
地球で妹となってくれた友は遠目に ・・・・ ・・
「ホッ ホッ ホッ ・・・ ・ 」
地球で兄となってくれた友は キョトンとしています笑
「ぁ・・ぁ ぁぁ ・・ ア・リ・ガ・ト・ウ ・・ 」
ふむふむ ・・
とりあえず 僕らにできることはしたのだ ・・・ ・
何があっても 罪悪感を味わうことはないだろう ・・・ ・
願わくば 一厘の仕組み が 稼働することだけが頼りだ ・・・・ ・
翌日、生きているか いえ 元気かどうか様子を見に行った時 ・・・・ ・
地球で兄となってくれた友は 古ぼけた、いままでの硬い椅子に座っていたので ・・・ ・
どうしたの ソファーに座らないの ホレホレ 快適でしょ ・・・ ・・
と 悪魔のような囁きの僕の言葉に ・・・ ・
地球で兄となってくれた友は 待ってましたとばかりに ・・・・
「ぁぁぁ ・・・ こ れ は ダメ! ダ~メ!! 足腰が弱くなるから あぁぁぁ ・・ダメ! ダ~メメメメメ めっ!」
と 抵抗してくるのでした ・・・ ・
おおおおおおっ ・・・・・ ・
兄貴、やっぱり 兄貴はイケテマス!
悪巧みを一晩で見抜いたんだぁ笑
嬉しいやら(まだまだ元気じゃん) 残念やら(一厘の仕組みの稼働チャンスなのにぃ~}
恥ずかしいやら[むむっ 見抜かれてしまったぁ笑}
このことで またひとつ 気づき を 発見できました ・・・ ・・
どうも 僕は 一厘の仕組みを稼働させる ことに 囚われていたのかもしれない ・・・・
生意気にも 方向指示器のお役目などと、わかったふうな事を言っているわりには ・・・
方向指示器以外の自己主張を始めたではあるまいか ・・・・ ・
友よ
この地球で兄となった友よ
今まさに 苦しみの最中にある友よ
病に侵され 肉体の自由を奪われし友よ
毎夜の宴で我らこそ親友ぞと謳歌した日々はあっと言う間に過ぎ去り
あれほど 愛し合った伴侶から 三下り半をつきつけられ あれほど可愛い可愛いと愛した子供たちから 疎まれ 一人孤独の中 終わりを待つ友よ
今まさに 自身へとフォーカスする最大最後のチャンスなのだ!!
積み上げてきた知識を置いてゆこう
追いかけたカリスマを置いてゆこう
この世で付いた色はこの世に置いてゆこう
囚われの解放こそ が 高次元へと導いてくれるのだ
持ち物を見渡したまえ 部屋を見渡したまえ 囚われ が そこかしこ に 見えるではないか