『危機の世界史』

 

 

 

『危機の世界史』は、人気ポッドキャスト『ハードコア・ヒストリー』の語り手であるダン・カーリンが著し、渡会圭子が翻訳を手掛けた一冊です。本書は、古今東西の歴史における戦争、疫病、天災などの危機的な時代を通して、人類の脆弱性と強靭さを描いています。

 

歴史の教訓と人類の強靭さ

本書は、古代の青銅器文明の崩壊、大恐慌時代のアメリカ、軍隊国家スパルタの時代から、アッシリア帝国の終焉、ペストやスペイン風邪のパンデミック、そして核戦争の脅威まで、多岐にわたる危機を取り上げています。これらの事例を通じて、カーリンは人類がどのようにしてこれらの試練を乗り越えてきたのかを詳細に分析します。

 

現代への洞察

興味深いことに、この本の内容はコロナ禍前の2019年に執筆されました。しかし、2021年に日本語版が出版されたことで、読者は現代のパンデミックと歴史上の危機を比較し、より一層深い共感を覚えることができます。カーリンの語り口は自由でありながらも、歴史的資料に裏打ちされた確かなもので、過去の教訓を現在の視点から再構成しています。

 

勇気と励ましのメッセージ

本書を通じて感じられるのは、過去の困難な時代を乗り越えてきた人々の姿が現代の私たちに勇気と励ましを与えてくれるということです。歴史の中で人類が何度も試練に直面し、それを克服してきた事実は、現在の困難に対しても希望を持つための強力なメッセージとなっています。適応力、回復力、共同体の力など、歴史の教訓は今なお有効であり、未来への指針となります。

 

結論

『危機の世界史』は、歴史的な危機を通じて人類の強靭さを描くことで、読者に勇気と希望を与える

 

 

一冊です。過去の試練を知ることで、現在の困難に立ち向かう力を得ることができるでしょう。ダン・カーリンの魅力的な語り口と豊富な資料に支えられた本書は、コロナ後の世界を生きる私たちにとって、特に重要な教訓を提供してくれます。歴史に興味のある人だけでなく、現在の世界に対する視点を広げたいすべての人におすすめしたい一冊です。

 

 

 

 

自著

 

アート活動(パラリンアート)

 

アート活動(ドアレスアートオキナワ)

 

 

Fine Art America