本物の「すくがらす」を求めて(大城海産物加工所) | 沖縄フードマイスターの買付日記

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今日は「すくがらす」を探してたどり着いた大城海産物加工所さんへお伺いしてきました。

ある方のブログを見て「ぜひここの商品を見てみたい」と思いご連絡をさせていただき
訪問させてただいたのですが、長々とお時間をいただきいろいろとお伺い背せていただきました。


「すくがらす」とはシモフリアイゴ(アイゴ科、アイゴ属:沖縄方言エーグヮー)の稚魚「スク」を
ミネラルたっぷりの天然塩にじっくりと漬け込み、熟成発酵させる事で独特の塩辛い味になります。

沖縄の伝統的な保存方法で、沖縄では珍しい漬け物で小魚の塩辛といった感じでしょうか。


一般的には島豆腐に乗せる「スク豆腐」という食べ方が一般的です。
味は塩漬けだけにかなりしょっぱいものです。

沖縄フードマイスターの買付日記-大城海産物加工所 スクガラス


正直言うとあまり好きではありませんでした・・・

しょっぱさが強く小骨というかヒレなどが気になってわざわざ食べるというほどの
物だとは思っていませんでした、観光に来た友人などに物珍しさで進めることはありましたが^^;



「スク」は先に書いたようにエーグヮーの稚魚なのですが、年に3回ほど旧暦の6月1日、
7月1日、8月1日の大潮の日に沿岸に大量に押し寄せるのですが、

草(藻)を食べ始める3日までのものだけを捕獲しそれを加工します。

草(藻)を食べてしまったものは少し色が黒ずんでしまうのと、塩漬けするとおなかの部分が
そっくりと溶けてなくなてつぃまい商品になりません。

つまり年間でたった6日しかとることが出来ないとっても貴重なものなんです!


海人(うみんちゅ)にとってはこのスクが獲れれば大量に獲れボーナスのようなもので
この時期の海人はそわそわして、やってくると何をおいてでも漁に出るともいわれています。

また新鮮なものはそのまま刺身としてもおいしいらしく、新鮮なものしか食べられないので
ある意味スクの刺身は海人の特権かもしれません。



そんな「すくがらす」ですが国際通りや空港などのお土産品店にはほとんどといってよいほど
置いてあり、ビンにきれいに詰められたりして販売しているので、沖縄に来られたことのある方は
見たことがあるかもしれませんね。

実はそれらのほとんどは外国産(主にフィリピン)のものだそうです。
近年漁獲高も減っているのと土産品として大量に販売するのには量が少なく、仕入れの安い
外国産のものが主流となっているようです。


塩漬けも外国で行われそれを輸入して一度海水で洗ったものを瓶に塩水と一緒に入れて加工したり、
ものによってはそのまま瓶詰をしたものを加工したものもあるようです。

大城さんのところでもニーズにこたえるために外国産のものを沖縄で加工したものも扱っておりますが
外国で塩漬けするのも昔は衛生面で苦労をしたそうですが、現在は沖縄から現地に
人が入って指導をし衛生面もほぼ完ぺきな状況の下で加工されたものを仕入れているそうです。


またそれとは別にもともと作っていた【沖縄県産のスク】だけにこだわった商品も製造しています。
これは、カーミ(甕)に新鮮なスクと沖縄のミネラル豊富な塩で3ヶ月漬け込んだものをビンに詰めて
販売しています。


外国産のものと決定的に違うのはハラワタなどもそのまま漬け込むので発酵し深い味わいがでます。

ビンを見ると透明な液体ではなく濁った液体と白い粒のようなものがありますがこれはアミノ酸が
結晶化したもののようで、アミノ酸といえば旨味成分なので深い味わいになるんだそうです。
昔から作られている「すくがらす」はきっとこんな感じだったんだと思います。

沖縄フードマイスターの買付日記-大城海産物加工所 スクガラス



まだこれを食べていないのですが、早く食べてくてウズウズしてます^^
(食べた後にはまたレポートします)

沖縄フードマイスターの買付日記-大城海産物加工所 スクガラス




お忙しい中貴重な時間を割いてご対応いただきすくがらすについて熱く語っていただいた
大城社長さま(左)と、とっても親切なご対応をいただいたスタッフさん。


沖縄フードマイスターの買付日記-大城海産物加工所 スクガラス



本当にありがとうござました。



この貴重なすくがらすは当店で販売中です!

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