いわ子先生より

その男性は奥様に付き添われ、腰を押さえながらゆっくり部屋に入って来ました。

『今はこれでも従業員を少しは使っている取締役なんですよ。復員した時は割りばし一膳しか持っていなかったのですから...』としょんぼりといいます。随分ご苦労の連続だった様子です。そしてもうお気の毒なほど、病気の辛さを訴え続けるのでした。

その方がおっしゃるには、『自分は悪性の大腸癌であり、悪くなると、腸はどんどん下に飛び出し、出血を伴う激痛で歩くこともできなくなる。結局、切る。この繰り返しで、やっとの思いで毎日を生きています』というのです。日本中の名医というところは、ほとんど行きましたが、どの病院も決まって『これはどうしようもない』との返事で、悪くなって腸が下りてきたら、そのつど少し多めに切る以外に手はないということでした。

その男性は、自分でもはっきり認めていましたが、こうなった原因は、"神様の罰"だというのです。


戦時中、南方に抑留されていた時、食べ物がなくて生きていかれず、仲間の一人と組んで、原住民をあざむき、食べ物を巻き上げていた、というのです。土の中に穴を掘って隠れ、穴の中から、自分は神様だと名乗り、神様のお告げとして、原住民に毎日貢ぎ物をさせていたというのです。もう一人が上手に嘘をいい、原住民を毎日そこに連れ出してくる役だったそうです。


今はそのことを毎日神様に懺悔しているというのです。

これは罪の中でも大罪です。でも戦争さえなかったら、この男性だってこんな馬鹿な罪は犯さなかったでしょうから、お気の毒に思いました。奥様の考案した、肛門から腸が出てこないように作ったパンツを毎日何枚もカバンに押し込んで出社するのだそうです。奥様はおっしゃいました。

『高木先生、私たち夫婦は毎日神様にお詫びしています。心からお詫びしています。どうか主人を助けて下さい!私たちを助けて下さい!』

このお話は今から十年位前のことです。遠方でしたが何回も治療にいらして頂き、神様のお慈悲を賜りまして遂に完治しました。その後何度も歓びのお手紙を下さいました。

合掌



畏れ多いとは思いますが

お一人でも多くのかたを

お救いしたいと思っております。


南無大師遍照金剛

南無大師遍照金剛

南無大師遍照金剛


合掌

日本に大きな災いが起こりませんように
日本が平和でありますように
地球が平和でありますように
宇宙が平和でありますように
どうか、どうか、どうか、
よろしくお願い申し上げます。

合掌