今日はマイケルが天に帰った日 | 高山広ショー店のブログ

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「事実は嘘をつかない。」


昨年の今日も書いた内容ですが、毎年この日にこのことを記すと決めているので今年も発信します。


今日6月25日はキング・オブ・ポップ

マイケル・ジャクソンの命日です。


早いもので、マイケルが天に帰ってから15年になりました。


「終わらないDの物語」は、今から5年前のマイケル没後10年にあたる2009年に書き上げ、東京目黒のライブハウスにて初演しました。


あれから5年ー。

異常気象、大災害、世界的な疫病騒ぎ、それに伴う人々の心の荒み。止むことなき戦争…等など。

生前マイケルが命がけで警告し続けていたことがまさに現実となっています。


劇中に何度か出てくる

「事実は嘘をつかない」というセリフがあります。


マイケル物語の依頼を受け、その取材のためにマイケル本人と直接会ったり話したり関わりのあった方々から貴重なお話を聞かせて頂きました。それらは正に「証言」とも言える内容ばかりでした。

そして、手渡された膨大な資料や記録を読み漁るうちに、世間一般で認識されているマイケル・ジャクソンのイメージとあまりにもかけ離れた「事実」たちに愕然とさせられたのでした。

それら事実を知れば知るほど、マイケルのことが本当に気の毒で、胸が締めつけられる思いと同時に激しい憤りを覚えました。

そして、創作ノートの一番目立つところへ大きくこう記しました。

「マイケルの汚名をそそぐ!」


エベレストの如くそびえ立つスーパースターの生涯を前にして一歩も進めない日々が続きました。

ファン目線ではなく、事実を忠実に積み重ねその生涯と人物像を描きつつ、劇として魅力のある作品に仕上げなくてはならない。

そのプレッシャーからなんども心が折れそうになりましたが、そのたびごとにマイケルの無念さに思いを馳せ、弱気な心を奮い立たせながら、どうにか登り切る事ができました。


2019年の初演から、各地各所にて再演を重ね今日に至ります。


「ずっとマイケルを誤解していました」「マイケルへの見方が変わった」

そういった感想が多い中、「でもマイケルは〇〇なんでしょ?」「美化し過ぎたファン目線からの物語」と言われることもいまだにあります。

そんな時、ボクは心の中でこうつぶやきます。


「事実は嘘をつかない。」


事程左様に、

一度植え付けられてしまったイメージや貼られてしまったレッテルを払拭し、真実に目を向けるということがどれほど困難なことか。

これはマイケルだけに限ったことではなく、私たちの日常にも言えることです。

悪意のある、または意図的な誤情報やデマ、誹謗中傷、利権目的の印象操作や誘導…等々。

自分の目や耳で確かめたものでないものを真実と思い込まされ、興味本位な噂をこそ信じようとする。

「真実とは所詮、真実と思いたいものに過ぎないのではないか」

藪の中、という小説にあった気がします。

それは人間が持つそもそもの習性や性(さが)と言えるものなのかもしれません。

しかし、

各メディアやマスコミからの情報だけを鵜呑みにし続けたあげく、

やがて無意識にそれらを自身の考えや意見のように錯覚し時に誰かを攻撃し、貶め、差別するなどの行動にでることはとても危険で愚かなことです。


マイケルはずっとそういったことにも警鐘を鳴らし続けてきました。そして自らもその最大の犠牲となった形でこの世を去りました。

数々の知られざる宝石のような功績と高邁な精神とその愛は無視されたまま…。


ボクたちチーム劇励は、今年は8月に宮崎県で「終わらないDの物語」を上演します。2年前惜しまれながらこの世を去ったMDP(マイケルダンスパフォーマー)Masakiの生まれ故郷、日向市で彼と再びコラボしてきます。




天国のマイケルに感謝を伝えるため。そして二度とマイケルのような辛く苦しい思いをする人々がいなくなる世界となりますことを祈りながら。

今回も

真実でも嘘でもない、

「事実」

をお伝えしにステージに臨みます。


8月の日向市でのLIVEを今年も

Masakiと、ファイブDの佐藤剛さんに捧げます。



愛してま〜〜〜すL