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大木戸通信Ｎｏ．104
2018年5月号より
【1人、居残り。】
今月も書きます。
「きむらまこと」の生い立ち。
“カメラだけは扱える、
土地家屋調査会社の新入社員、
木村青年”が福島県へ出張した、
先月号の続きです。
建設会社の担当者から説明を受けて、
早速「立ち木調査」を開始。
今回の
道路建設予定地に引っかかった林には
1種類の木しか植えられていなかったので、
木の名称まで記載する必要はありません。
木の種類を全然覚えておらず、
ポケット図鑑を隠し持っていた僕は、
ホッと胸を撫で下ろしました。
というわけで、
相方の先輩社員がひたすら
「数字を書いた札」
を木に巻きつけて行き、
僕がそれを撮影する、
という流れ。
ところが、
全体の１/4ほどが終わったところで、
撮影中断。
帰りも車で３時間かかることを考えると、
猛スピードで撮影しなければならないのに。
飯場（はんば）に戻り、
しばし待機。
ホワイトボードには
今後の作業日程が
ビッシリ書き込まれていて、
僕たちの仕事が遅れると
全体の計画も遅れていくのは明らかでした。
しかしどうやら、
地主さんから
“待った”
が掛かったようで（詳細は不明）、
調査は翌日に持ち越し。
日帰り出張のはずが、
急遽泊まりになってしまいました。
しかも、
先輩社員から
『オレ、明日は病院に寄ってから出社するつもりでいたんだ。
だからお前、残れ。』
ですって？！
『どうせオレは、
マニュアルのカメラは上手くないんだ。
もうお前のほうが上手いからよ。』
と。
確かに、
オートでピントを合わせてくれるカメラは、
木々の撮影には不向きです。
（手前の枝葉にピントが合ってしまうと、
肝心のナンバーが
ピンボケしてしまうことがあります。）
だからって、ボクですか？！
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