今回は灯油ランタン「Petromax HK500」のご紹介です。
電気や明かりの無い山やキャンプでの照明として「個人の明り」としてはヘッドランプが一般的で最も有効ですが、「場の明り」として考えた場合、発電機を除き、持ち出して十分な明るさを得るには唯一の方法がランタン、という選択肢になります。
これまでは「そんな大袈裟な重くて割れるかも知れないものを」、と考え、積極的には使ってきませんでした。手軽に扱えるガスカートリッジ式、電池をつかったLEDのものでいいや、と考えてきたのですが、その経済性や、そしてもし万が一、災害などの際にはそれらが即応性はあっても何日、何ヶ月もの避難生活には不適です。そんな考えもあって最近はコンロ類も灯油やガソリンを主に使う方向に切り替えていって、キャンプや遊びの(=生活の)道具を「もしもの時」に有効なものに揃えるようにしています。
今回のランタンは灯油式の中でも「加圧式」と呼ばれるもので、アルコールランプやロウソクのように芯から燃料を吸い上げて燃焼させる、というものではなく、ガソリン式のそれと同様、燃料を高圧高温で気化させて効率のよい燃焼をさせるもので、ガソリンと同じとまではいかないまでも相当な明るさを得ることができるものです。比較的取り扱いが容易で光量の大きなガソリンに『比べるて、予熱が必要ながら、安価でどこでも入手しやすい灯油を燃料としていること、燃料の取り扱いが格段に安全なことが特徴です。
Petoromax(ペトロマックス)社は世界で最初に加圧式灯油ランタンを開発した創業100年以上のドイツの会社です。基本設計は開発当時のまま、世界中からの高い信頼でドイツ軍やスイス軍でも制式されていましたが、現在でも程度のよい中古の放出品が3万以上で取引がされているほどです。部品点数は多いものの、堅牢でシンプルな作りはいかにもドイツ製品らしいところですが、長らくモデルチェンジのない現行モデルで、正規輸入品ですのでパーツの供給に困ることはありません。それ以前に普通に使用するかぎり、簡単なメインテナンスだけで故障することもない、一生物でしょう。加圧式ランタンといえば「コールマン」社が比較的安価でしかも有名ですが、残念ながら同社の灯油モデルは日本に正規輸入がありません。
カラーは真鍮、ニッケル、サンドブラスト(アーミー)の3種。小型コンパクトなモデルHK150もあります。
取り扱いには多少のコツが必要です。小店でご購入の場合は、予め「試点灯」をして実感していただいたり、取り扱いのご説明や練習をしていただくことが可能です。お気軽にお問合せください。
なんで自転車店がランタンなの? 自転車や野山で遊ぶ快適生活、その誰にでも必ず「夜」はやってくるものです。ぜひ夜もオキドキなライフスタイルをっ。