ビッグ・トレイル

久しぶりのジョンウェイン。とてもとても若い頃の彼は何とも清々しいのだ。にもかかわらずこの映画のタイトル通りに厳しいこの旅路になくてはならないほどに頼りになる男なのである。新天地を求めて西へ行くにも困難ばかりがやってくる。先住民の襲撃だけでなく、天候・山・崖・川などが立ちはだかる厳しい自然、命がいくつあっても足りない。これ以上は無理だと思っても、戻るのも地獄である。それなのにこの辛いトレイルを観ていてわくわくするものに思えてくるのはジョンウェインの存在である。多くの人が好きな西部劇というカテゴリーのなかにカウボーイハットをかぶり、スカーフを襟もとで結び、ウエスタンブーツを履いて現れる彼をみると、自分もその場に身を置いてみたい気になってしまうのは私だけだろうか。